分散型取引所(DEX)のHyperliquidで、原油や銀といった商品の無期限先物に資金が集まっている。中東情勢の緊迫化を受けて商品価格の変動が大きくなっており、直近24時間の取引高はXRPやSOLを上回った。
CoinDeskが23日(現地時間)に報じたところによると、WTIとブレント原油に連動する無期限先物の取引高は直近24時間で5億ドル(約750億円)を超えた。銀のコントラクトも4億ドル(約600億円)以上が取引された。
一方、SOLの取引高は1億7600万ドル(約264億円)、XRPは3100万ドル(約47億円)にとどまった。時価総額ではなお主要資産に位置付けられるものの、短期の売買資金はボラティリティの高い商品市場へ向かっている。
背景にあるのは中東の地政学リスクだ。世界の原油輸送の約20%を占めるホルムズ海峡を巡って緊張が高まり、供給混乱への警戒感が強まったことで、原油相場の変動が拡大した。
ブレント原油とWTIは今月に入って45%以上上昇し、1バレル=100ドルを突破した。商品市場としては異例の上昇率で、ミームコイン級の値動きとの見方も出ている。
こうした局面で、Hyperliquidの存在感も高まっている。伝統的な商品市場が休場する週末でも取引できるため、リアルタイムの価格発見の場として機能する代替市場になりつつある。既存の金融市場が止まる時間帯を埋める、24時間型の商品取引プラットフォームとして注目を集めている。
もっとも、取引の中心が全面的に商品へ移ったわけではない。Bitcoin建ての無期限先物の取引高は19億ドル(約2850億円)超、Ethereum建ても9億ドル(約1350億円)超を維持しており、依然として主力資産の地位は揺らいでいない。商品には、短期的な値動きを狙う資金が集まりやすいとの見方が強い。
先行きは地政学リスクと供給不安に左右される。Goldman Sachsは、供給混乱が続けば原油価格が1バレル=100ドル前後を維持する可能性が高いとして、中長期見通しを上方修正した。
地政学リスクと供給不安が続く限り、商品は暗号資産と並ぶ有力な投資対象として存在感を増す可能性がある。特にボラティリティが高い局面では資金移動の速度が一段と上がるため、暗号資産市場と商品市場の流動性獲得競争が強まるとの見方が出ている。