AI時代の新たな資源として注目される「トークン」 写真=Reve AI

NVIDIAのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)が、人工知能(AI)時代の競争力を左右する新たな資源として「トークン」を打ち出した。AI開発競争の軸が半導体の性能だけでなく、トークンをいかに低コストで大量に生み出せるかへ移るなか、中国が電力と計算資源の一体運用を武器に存在感を強めている。

香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)が22日(現地時間)に報じたところによると、NVIDIAは最近開催したGTCで、単なる半導体チップの供給企業から「AI工場の設計者」へ転換する構想を示した。フアン氏は、このAI工場が生み出す標準化された産出物がトークンだとの考えを示した。

ここでいうトークンは暗号資産を指すものではない。AIモデルが処理・生成するデータの基本単位で、AIの処理能力や生産性を測る指標として位置付けられる。

フアン氏はトークンを「AI時代の石油」に例え、今後はその生産量や価格、効率が企業や国家の競争力を左右するとの見方を示した。実際、世界の大手テック企業はデータセンターや計算インフラの増強に巨額の資金を投じ、トークンの生産能力確保を急いでいる。

こうした流れのなかで注目されるのが中国の戦略だ。中国はAI競争の軸を半導体中心の発想にとどめず、電力と計算資源を組み合わせた「トークン経済」へと広げている。

AlibabaはAIを軸とする企業への転換を進めており、自社モデルの価格競争力をてこに市場シェアの拡大を狙う。社内体制もトークン活用を軸に再編しているという。

また、トークン消費量の多い主要モデルの多くが中国発で、コスト効率の面でも強みを示しているとされる。

とりわけ中国の優位性を支えるのがエネルギー基盤だ。世界最大の発電国である中国は、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの拡大を背景に、電力と計算資源の一体運用を国家戦略として進めている。

データセンターとエネルギー供給を結び付けることで、トークンの生産コストを引き下げる構造を構築しているという。

AI競争の軸がチップ性能からトークン生産能力へ移るなか、米国が技術力を、中国が電力基盤をそれぞれ強みに主導権を争う構図が鮮明になっている。

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