写真=パスカル・ダロズCEO

Dassault Systemesは、長年維持してきたソフトウェア販売の料金体系を見直す。従来のユーザー数連動型課金から脱し、AIが生み出す成果や価値に応じて対価を得るモデルへの転換を進める方針だ。

米SiliconANGLEが20日付で報じたところによると、パスカル・ダロズCEOは最近開催した同社イベントで記者団に対し、こうした方針を明らかにした。

背景にあるのは、AIエージェントや同社の「AIコンパニオン」の普及だ。人の代替や補完として機能する仮想ユーザーが増えるなか、ユーザー数を基準にした従来型の課金モデルは通用しにくくなると同社はみている。

この戦略の中核を担うのが「バーチャルツイン」だ。現実のものをデジタル上で再現するバーチャルツインにより、物理モデルの製作にかかるコストや時間を抑えながら、設計やテスト、修正を進められるという。

ダロズCEOは、バーチャルツインが生み出す価値が十分に大きくなれば、顧客の支払い基準も従来のライセンス中心から成果ベースへ移っていくとの見方を示した。

新たな料金体系は「ユニット」の考え方を軸に設計する。「知識ユニット」「ノウハウユニット」「作業ユニット」の3種類を組み合わせて費用を算定する仕組みで、知識ユニットはAIコンパニオンの水準、ノウハウユニットは専門領域への特化度、作業ユニットは実際の利用量にそれぞれ対応する。

同社は、成果連動型の課金モデルも検討している。ダロズCEOは、ソフトウェアが自動で設計した成果物の価値そのものを基準に料金を設定することが目標だと説明した。

具体例として、自動車のヘッドランプをバーチャルツインで自動設計したケースに言及した。この場合、ユーザー数ベースで課金するのではなく、エンジニアリングコストの削減分の一部を対価として受け取ったという。

ダロズCEOは、バーチャルツインが一種の通貨のような役割を果たしているとしたうえで、ソフトウェアのアクセス権を販売するモデルから、プラットフォームが生み出す知的財産(IP)や成果を収益化するモデルへ転換していく考えを強調した。

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