Ethereum(ETH)が中期的な上昇局面に入る可能性があるとの見方が出ている。大口保有者の損益動向を示すオンチェーン指標が改善したうえ、チャート面でも重要な節目に差しかかっており、市場の関心が高まっている。
Cointelegraphが3月21日(現地時間)に報じたところによると、アナリストの間では、Ethereumが6月に2750ドル、9月には3200ドルまで上昇する可能性があるとの見方が示されている。
背景にあるのが、クジラと呼ばれる大口保有者の動きだ。CryptoQuantのデータでは、10万ETH超を保有するウォレットの実現ベースの損益率がゼロを上回り、損失圏を脱した。2月以降で初めての動きで、大口投資家が再び利益圏に戻ったことを示すという。
オンチェーン分析では、こうした変化は相場転換のシグナルとして注目される。アナリストのCWは「過去にも、クジラ集団が損益分岐点を回復した後に上昇トレンドが始まった」と説明した。
過去の類似局面では、Ethereumが3カ月後に平均約25%、6カ月後に50%、1年後には最大300%上昇したケースもあったという。
同様のパターンが再現されれば、大口投資家の売り圧力が後退し、市場センチメントの改善とともに上昇モメンタムが強まる可能性がある。機関投資家やクジラの動きが、個人投資家の投資心理に与える影響も小さくないとみられている。
もっとも、オンチェーン指標だけで強気シナリオを断定するのは難しい。2018年には、同様のシグナルが点灯した後に短期で約17%下落し、その後は長期的に70%近く値を崩した例もあった。結果は市場環境やマクロ要因によって左右される可能性がある。
テクニカル面でも、Ethereumは重要な分岐点にある。足元では上昇三角形を上抜けた後、これまでのレジスタンスがサポートとして機能するかを試すリテスト局面に入った。この水準を安定的に維持できれば、2625ドル近辺まで上昇余地が広がる可能性がある。一方、維持に失敗すれば、1950~2000ドル台まで下落するシナリオも意識される。
Glassnodeのデータも、Ethereumが回復局面を探る動きにあることを示唆している。現在のEthereumは実現価格の約2353ドルを下回って推移しており、この水準を明確に上抜ければ、2640ドル近辺まで上値余地が開ける可能性がある。
逆に上抜けに失敗した場合は、1650ドル台を再び試す展開も排除できない。
市場では、クジラの損益改善とテクニカル上の好転シグナルが重なったことで、今後数週間が中期的な方向感を左右する重要局面になるとの見方が広がっている。上昇トレンドの初動となるのか、それとも再び調整局面に向かうのか。投資家の視線が集まっている。