青年書館はキム・ドヨル著『人工知能革命の時代、サピエンスの最後の航海』を刊行した。18世紀の第一次産業革命から人工知能革命に至るまでの技術変革の歴史をたどりながら、AI時代に人間がどう向き合うべきかを問いかける内容となっている。

出版社によると、同書は、大きな変化の波にのみ込まれるのではなく、それを機会に変えてきた人類の歩みを振り返ることで、現代の読者に指針を示す一冊だという。

著者は、人工知能革命をめぐる今日の不安は、決して新しいものではないと指摘する。物語は1825年の蒸気機関車の登場から始まり、蒸気の活用によって大量生産の時代が幕を開けた一方で、手工業労働者の没落やラッダイト運動のような抵抗も生まれたと描く。

さらに、馬車産業のカルテルが力を持っていた時代には、自動車の登場が「赤旗条例(Red Flag Act)」による規制を招いたと説明する。写本文化の時代には、印刷術の普及が情報過多をもたらし、知の価値の低下を懸念する学者らとの摩擦を生んだという。電気の登場もまた既存産業との深刻な軋轢を引き起こしたとし、技術革新の節目ごとに、似たような恐怖や反発が繰り返されてきたと強調している。

では、人類はそうした恐怖をどのように乗り越えてきたのか。著者は、変化の波を越えて新たな時代を切り開いてきた人々は、技術を拒絶するのでも盲信するのでもなく、理解した上で主体的に使いこなす道を選んできたと説く。

それはAI時代でも変わらないという。恐れに振り回されず、技術と人間の関係を能動的に再定義していく姿勢こそ、いま求められていると訴える。

青年書館の関係者は、「人工知能革命という大きな歴史的転換点に向き合う読者にとって、本書が賢明な答えを見いだす一助となればうれしい」とコメント。「興味深い歴史のエピソードを軸に構成しており、AI時代を生きる青少年や学生にも手に取りやすい」としている。

著者のキム・ドヨルは、全北大学校国語国文学科を卒業後、延世大学校大学院で文学修士を取得した。全国演劇祭をきっかけに劇作家として執筆活動を始め、その後は『釜山逓信庁100年史』の編纂委員や記者として活動。現在は韓国の中堅IT企業で、先端技術サービスを一般向けに伝える業務に携わっている。

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