プロンプトに「怠け者」と書き添えると、回答が簡潔になりやすいという。写真=ナノバナナ

米ITメディアのTechRadarは19日(米国時間)、ChatGPTの説明が冗長になりがちな場合、プロンプト内で自分を「とても怠け者な人間」と示すことで、要点を絞った実用的な回答を引き出しやすくなると報じた。

ChatGPTは質問内容にかかわらず、背景説明や細かな補足まで含めて網羅的に答える傾向がある。これに対し、質問文の中で「怠け者」であると明記すると、不要な文脈を省き、重要な情報を優先して提示しやすくなるという。

違いは具体例で分かりやすい。例えばパスタの作り方を尋ねた場合、通常は調理時間や水の量、味付けのコツまで含めた段階的な説明になりやすい。だが「怠け者」という条件を加えると、回答は大幅に簡略化される。

返答は「水を沸かす」「塩を少し入れる」「パスタを入れる」「一度混ぜる」「ゆで上がったら湯を切って食べる」といった、最低限の手順に絞られる。詳細な補足を省き、すぐ実行できる形に寄せるわけだ。

こうした傾向は、業務管理のようなより複雑なテーマでも見られる。通常であれば時間帯ごとの計画や生産性向上のコツまで提示するところを、このプロンプトでは「3つだけ選んで先にやり、残りは無視する」といった短い結論を示すという。

その結果、長く複雑な説明に埋もれがちな本質的な情報が見えやすくなる。利用者にとっては、AIが提示する多くの計画案を細かく読み込む負担が減り、すぐに作業へ移りやすくなるという。

興味深いのは、単に文章量が減るだけではなく、情報の優先順位そのものが変わる点だ。ChatGPTはもともと網羅的に情報を提供するよう学習されているため、説明過多になりやすい。

一方で、利用者が細部を求めていないと判断されると、モデルは文脈を簡素化し、不要な要素を削って、簡潔さを重視した伝え方に寄せるとされる。

もっとも、どんな場面でも有効というわけではない。深い理解が求められるテーマでは、説明を短くしすぎることで重要なニュアンスを落とす可能性があるためだ。

そのため、あらゆる話題に使うのではなく、日常的で単純なタスクに限って活用するのが望ましいとしている。

今回の事例は、プロンプトのちょっとした違いでも、AIの語調や文章量、回答の組み立て方が変わり得ることを示している。長い説明ではなく、要点だけを素早く引き出したい場面では、有効な手法となりそうだ。

特に、テーマを深く学ぶことよりも、まず素早く実行に移すことが重要なケースで効果を発揮するとみられる。

複雑な指示文を組み立てなくても、「怠け者」という人間の性質を示す一言が、生成AIの出力を意図に近づける手がかりになる可能性がある。

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