写真=POSCO Future M(左から、ホン・ヨンジュん技術研究所長、Moltenのカレブ・ボイドCTO)

POSCO Future Mは3月19日、米Moltenとメタン由来の黒鉛を天然黒鉛系負極材の原料として共同開発するためのMOUを締結したと発表した。鉱山採掘に依存しない原料調達ルートを確保し、負極材原料の供給網強化につなげる。

締結式には、POSCO Future Mのホン・ヨンジュン技術研究所長のほか、Moltenのケビン・ブッシュCEO、カレブ・ボイドCTOらが出席した。

両社は今回の協業を通じ、天然黒鉛系負極材の原料調達の多様化を進める。Moltenはメタン熱分解による黒鉛製造技術を持つ企業で、米カリフォルニア州に本社を置く。

Moltenがメタン熱分解で黒鉛を生産し、POSCO Future Mは子会社FutureGraphを通じてこれを球状黒鉛に加工する。さらに同社の世宗工場で天然黒鉛系負極材として最終製品化する計画だ。

メタン由来の黒鉛は、鉱山由来の黒鉛に比べて金属不純物の含有量が少ない。このため精製工程の簡素化が可能で、天然黒鉛系負極材の生産コスト低減が期待できるとしている。

また、メタン熱分解の過程で黒鉛とともに発生する水素については、発電用途への活用に加え、POSCOの水素還元製鉄向けに供給する案も検討しているという。

POSCO Future Mは、負極材原料の調達網の内製化をPOSCOグループとして進めている。天然黒鉛系負極材では、アフリカなどで確保した黒鉛原鉱をFutureGraphで球状黒鉛に加工する供給体制の構築を進める。

人工黒鉛系負極材では、POSCOの製鉄工程で生じるコールタールを活用し、石炭系・石油系コークスを原料としている。

ホン・ヨンジュン技術研究所長は「これまでは鉱山で採掘した黒鉛に依存してきたが、両社が持つ原料・素材技術を結集し、新たな方式で中核原料を確保していく」とコメントした。その上で「原料供給網の多角化に加え、コスト削減を通じてグローバル市場での差別化された競争力を強化できると期待している」と述べた。

キーワード

#POSCO Future M #Molten #天然黒鉛 #負極材 #メタン熱分解 #供給網
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.