SK Telecomは3月19日、Ericssonと、5Gから6GにわたるAI基盤のネットワーク技術で協力するMOUを締結したと発表した。AIを活用したネットワーク高度化を進めるとともに、6G時代を見据えた研究開発と標準化対応を共同で進める。
両社は今回の提携を通じ、5G環境での先進技術の実装を進める一方、中長期的な6G研究と標準化の土台づくりにも取り組む。協力分野は、AI-RAN、5G高度化、オープン・自律型ネットワーク(Open and Autonomous Networks)、セキュリティ、6G標準化、将来技術などが含まれる。
AI-RANでは、ネットワーク性能やセキュリティ、エネルギー効率の向上を目指す。ネットワークが通信チャネルの状況を自ら学習・予測して最適化し、無線資源をより効率的に管理する技術の検証を進める。
5G高度化では、新たな事業機会の創出と次世代サービスの実現に向けた基盤整備に取り組む。
オープン・自律型ネットワーク分野では、ネットワーク運用の自動化に向けた研究を進める。複数メーカーの機器が混在するマルチベンダー環境でも、生産性と運用効率の向上を図る。
セキュリティ分野では、ゼロトラストと継続的なモニタリングを軸に、5Gおよび6G環境におけるネットワークと端末の保護を強化する。リアルタイムの脅威への対応力向上も狙う。ゼロトラストは、ネットワークの内外を問わず、すべてのアクセスを前提に信頼しない考え方に基づくセキュリティモデルだ。
6G標準化と将来技術でも協力を広げる。対象は、周波数戦略、Extreme MIMOの高度化、エネルギー効率技術、通信とセンシングを組み合わせるISAC(Integrated Sensing and Communication)などとしている。
Extreme MIMOは、多数のアンテナを用いてデータ伝送効率とネットワーク容量を高める技術。ISACは通信信号を活用して周辺環境を把握し、位置や移動情報の検知を可能にする技術だ。
SK Telecomでネットワーク技術を担当するリュ・タクギ氏は、「Ericssonとの協力は、AI基盤ネットワークの進化をけん引する中核的な原動力であり、6G時代に向けた重要な基盤になる」とコメントした。その上で、「グローバル標準化と実証を軸とした研究を通じ、AI基盤ネットワークと6G分野で世界最高水準の技術リーダーシップを確保したい」と述べた。