Lotte Chilsung Beverageは19日開催の定時株主総会で、取締役会の体制見直しに踏み切る。業績の伸び悩みが続く中、営業と財務の中核人材を社内取締役候補に据え、販売拡大と収益性改善を同時に進める考えだ。なかでも、財務部門長の経歴を持つイム・ジュンボム氏(ESG本部長)の取締役復帰が注目されている。
同社は同日午前の定時株主総会で、イ・ヤンス氏(営業2本部長)とイム・ジュンボム氏(ESG本部長)を社内取締役に選任する議案を付議する。イム氏は財務部門長、戦略企画部門長、GTM関連組織を歴任した財務・戦略畑の人材で、イ氏は営業現場を担ってきた。営業と財務のキーパーソンを同時に起用し、売上拡大とコスト効率化の両面から立て直しを図る狙いとみられる。
特に焦点となっているのが、イム氏の取締役復帰だ。イム氏はESG本部長を務める一方、財務と戦略の両分野で幅広い経験を積んできた。飲料財務チーム長を経て、2019年には財務部門長として初めて社内取締役に就任。その後、戦略企画部門長(2020~2022年)、飲料GTM部門長(2023年)を歴任した。社内取締役退任後はGTM1部門長(2024年)、ESG本部長(2025年)を務めている。財務にとどまらず、戦略企画やESGまで担ってきた人材を再び前面に出す点からも、同氏の役割は大きいとの見方が出ている。なお、同社ではソン・ヒョジン財務部門長が2020年からCFOを務めている。
こうした人事の背景には、業績の低迷がある。2025年の連結売上高は3兆9711億ウォン、営業利益は1672億ウォンで、それぞれ前年比1.3%減、9.6%減だった。部門別でも飲料、酒類ともに不振が続いている。飲料部門の売上高は1兆8143億ウォン、酒類部門は7527億ウォンで、それぞれ前年比4.9%減、7.4%減となった。
2025年は連結ベースで飲料、酒類の両事業とも採算維持に苦戦しており、単なる売上回復だけでは不十分との見方が強まっている。今回の取締役会改編は、営業強化に加え、財務・戦略機能の立て直しに軸足を置く流れの一環とみられる。
同社が進める効率化策も、この動きと無縁ではない。年内をめどに光州工場と梧浦工場の閉鎖手続きを進めているほか、2025年11月には勤続10年以上で1980年以前生まれの社員を対象に、創業75年で初となる希望退職も実施した。財務と戦略の双方に通じるイム氏の取締役復帰の背景には、全社的な体質改善の必要性があるとみられる。
イム氏は取締役復帰後、効率化施策を主導する可能性がある。足元では物流部門の効率化を進めており、2025年4月には江陵RDC(広域物流センター)を開設した。2026年には大田RDCの開設も予定している。
イ・ヤンス氏の起用も同じ文脈で受け止められている。同氏は2025年のLotteグループ役員人事で専務に昇進し、チャネル戦略部門長(2020~2021年)、営業4本部長(2021~2025年)、営業2本部長(2025年~)などを歴任し、営業現場を担ってきた。
今回の取締役会改編により、パク・ユンギ Lotte Chilsung Beverage代表取締役の経営体制は、収益管理と内部効率の改善により重点を置く見通しだ。パク代表は在任中、ゼロ飲料のラインアップ拡充に加え、海外子会社であるフィリピンペプシ(PCPPI)の黒字転換など、グローバル事業でも成果を上げてきた。2025年のLotteグループ大規模人事でも留任した。就任初期にはゼロ飲料のヒットなどで実績を示した一方、今後は組織再編と財務・戦略ラインの再構築を通じ、経営効率の改善という課題に向き合うことになる。
同社関係者は「イム・ジュンボム ESG本部長のCFO選任などについては、19日の定時株主総会後に決まる見通しで、現時点で確定した事項はない」とコメントした。