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デジタル資産基本法を巡る最終調整が難航している。最大の争点であるデジタル資産取引所の大株主規制を巡って、政界と金融当局、業界の見解の隔たりが埋まらず、3月としていた立法目標の達成は不透明になってきた。

最大野党「共に民主党」のデジタル資産TFと金融委員会は、ステーブルコインの発行主体を銀行中心からフィンテック企業などにも広げる折衷案を用意した。ただ、19日に開かれる党・政府協議では、デジタル資産基本法は議題に載らなかった。

中東情勢の悪化を受けて株式市場の不安が強まり、会議日程は後ろ倒しとなった。その後も法案審議は後回しの状態が続いている。

政府は今年第1四半期の主要課題として、ステーブルコインの規律体系整備を掲げていた。このため、市場では3月の立法目標にも支障が避けられないとの見方が出ている。

こうしたなか、金融当局はマネーロンダリング防止義務違反など、「特定金融取引情報の報告及び利用等に関する法律」違反の疑いで、デジタル資産取引所Bithumbに対し、一部業務停止6カ月と過怠金368億ウォンを科した。代表取締役への注意・警告、報告責任者の停職6カ月など、役員に対する制裁措置もあわせて決めた。

Bithumbは声明で、「金融当局の制裁決定を尊重し、指摘事項の改善を通じて利用者保護に最善を尽くす」と表明した。

一方、UpbitやBithumbなど韓国のデジタル資産取引所の取引量が伸び悩むなか、グローバル取引所のBinanceは、韓国ETFに連動する無期限先物を投入するなど、韓国市場を意識した商品を拡充しており、存在感を高めている。

昨年の韓国デジタル資産取引所の利用規模は、月間アクティブユーザー(MAU)ベースでUpbitとBithumbが1位と2位を占め、CoinoneとBinanceが3位圏を争った。Binanceの韓国国内MAUは約30万〜40万人規模で、Coinoneと同程度と集計された。

国内取引所が取引量の減少と規制強化に直面する一方、海外取引所は商品ラインアップの多様性とデリバティブ分野での競争力を武器に、韓国の投資需要を吸収する構図が強まっている。

3月に入ってからの暗号資産市場は、地政学リスクと技術革新が重なり、緊張感を強めている。中東情勢の緊迫が続くなか、ビットコインは7万4000ドル(約1110万円)を突破し、逃避先資産としての存在感を強めているとの見方が出ている。

制度圏の現物ETFへの資金流入が続く一方で、ビットコインを「ポンジ詐欺」とみなす保守的な見方もなお残る。

世界の政治・経済の不確実性が高まる局面では、法定通貨や伝統資産ではなく、分散型資産であるビットコインへ資金が逃避する傾向が改めて鮮明になったとの分析もある。戦争という極端なリスク環境でも、価値保存手段としての位置付けを示したと評価する向きもある。

また、地政学的危機がビットコインに与える影響については、中東戦争の余波が流動性をビットコインに集中させ、価格を最大25万ドル(約3750万円)まで押し上げる可能性があるとの見通しも示された。インフレヘッジ需要とあわせ、マクロ不安が強まるほど、検閲耐性を持つビットコインの魅力が高まるとの分析だ。

その一方で、数千年にわたり安全資産の代名詞とされてきた金が、もはや以前のような完全な避難先としては機能しにくいとの指摘も出ている。世界経済構造の変化や、2008年の金融危機に匹敵するシステム不安への懸念を背景に、現物の金よりも、国境や規制をまたいで即時の流動性を提供できるデジタル資産へ資金が移っているとする見方だ。

これに対し、ボリス・ジョンソン前英首相は、ビットコインを「本質的価値がまったくないポンジ詐欺」と厳しく批判した。ビットコインが最高値を更新し、制度圏金融に組み込まれつつあるなかでも、伝統的な政治家や既存金融の関係者の間に、暗号資産そのものを認めない根強い不信感が残っていることを示す発言と受け止められている。

XRPを巡る市場の期待も高まっている。6年続いた長期の横ばいと再蓄積パターンが終盤に差しかかり、数千%規模の急騰が近いとするチャート分析が相次いでいるためだ。

XRPについては、単なるコインを超え、150兆ドル(約2京2500兆円)規模のグローバル決済インフラになり得るとの機関評価も出ている。ステーブルコインではXRPの超流動性の役割を代替できないとする分析も、強気見通しを後押ししている。

テクニカル分析では、XRPが過去6年にわたり再蓄積(Re-accumulation)パターンを形成し、大きなエネルギーを蓄えてきたとされる。長期目線では2026年、2028年、2031年の段階別の価格目標も示され、忍耐強い投資家に大きなリターンの可能性があるとの見方が出ている。

長い横ばい局面は、爆発的な上昇局面に向けた基盤固めだったとの解釈もあり、長期保有の根拠として挙げられている。

グローバルのブロックチェーン企業Evernodeは、Ripple(XRP)を単なる仮想資産ではなく、150兆ドル規模のクロスボーダー決済市場を担う中核インフラに位置付けた。従来の遅く高コストな金融ネットワークに代わる速度と拡張性を強みに、世界の金融機関がXRPを不可欠な流動性ツールとして採用せざるを得なくなるとの見方を示している。

また、ステーブルコイン市場は急成長しているものの、XRPが持つブリッジ通貨(Bridge Currency)としての本質的な役割は代替できないとの分析もある。ステーブルコインは特定国家の通貨に連動し、発行や規制面で制約を抱える一方、XRPはあらゆる通貨と即時交換できる「超流動性」を提供し、グローバル送金網で独自の地位を維持するという見立てだ。

ステーブルコイン市場では、長く2位だったCircleのUSDCが、オンチェーンの実取引量ベースで6年ぶりに首位のTether(USDT)を上回った。機関投資家やDeFi(分散型金融)エコシステムが、不透明性を巡る議論の多いUSDTより、規制順守と透明性の高いUSDCをより強く選好し始めたことを意味するとの解釈が出ている。

ステーブルコイン市場の勢力図は、「信頼」と「規制順守」を軸に急速に組み替わりつつあるとの見方もある。

Circleは、数十ウォン程度の超少額決済(Nano-payment)を手数料負担なくリアルタイム処理できるテストネットも公開した。既存のクレジットカードや銀行ネットワークでは難しかったコンテンツ単位課金やシステム間の自動決済を可能にし、新たなマイクロ経済圏を開く基盤技術になるとしている。

技術面では、暗号資産の大衆化は、利用者がブロックチェーン技術やステーブルコインを使っていることすら意識しないほど、システムが滑らかに統合されたときに実現するとの指摘も出ている。フィンテックアプリの裏側でUSDCなどが見えない形で決済・送金を処理する「インフラの不可視化」が、2026年の決済市場の中核トレンドになるとの見通しだ。

一方、Ethereumについては、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)への転換後、デフレを通じた「超健全通貨」の構想が事実上崩れ、ビットコインとの価値競争で後れを取ったとの分析が出ている。ネットワークのアップグレードがインフレを招き、流動性が分散したことで、主要アルトコインとしての魅力を失ったという指摘だ。

これはEthereumエコシステムの構造的な限界と、ビットコインへの資金集中の深まりを示しているとの見方につながっている。

さらに、かつてのようにアルトコイン全体が一斉に上昇する伝統的な「アルトシーズン」は終わり、極めて短期間で特定テーマやミームコインに資金が集中しては流出する「暴力的循環」の時代に入ったとの警告もある。機関投資家の資金がビットコインと一部主要資産に集中する二極化相場のなかで、個人投資家の曖昧な長期保有戦略は通用しにくくなるとの指摘だ。

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