18日に開かれた科学技術情報通信部の「独自AI関係企業との懇談会」に出席した関係者。写真=DigitalToday

韓国政府は18日、独自のAI基盤モデル開発に加え、グローバル市場で通用するAIサービスの育成を本格化する方針を示した。ペ・ギョンフン副首相兼科学技術情報通信部長官は同日、関係企業との懇談会で、今後2〜3年が投資の正念場になるとの認識を示し、官民連携による支援策の具体化を進める考えを明らかにした。

懇談会はソウル市鍾路区の科学技術諮問会議大会議室で開かれた。独自AI基盤モデル事業に参加するLG AI Research、Upstage、SK Telecom、Motif Technologiesに加え、Naver、Kakao、NC AIが出席した。

ペ副首相は冒頭、「韓国からClaudeやAnthropicのような企業、DeepMindのような企業を生み出せないはずがない。今こそ必要だ」と述べた。AI政策の重心をモデル開発中心から市場・サービス生態系の形成へ広げる必要があるとの認識を示した発言だ。

さらに、科学技術情報通信部が進める国家レベルのAI難題挑戦プロジェクト「K-ムーンショット」に触れ、「DeepMind級のAI人材を育てるための分野別戦略を策定している」と説明した。

政府は今年9月までに、マルチモーダル分野で世界水準の競争力を確保する計画も進めているという。

ペ副首相は「今後2〜3年の投資判断が成否を分ける。いまのタイミングを逃してはならない」と述べ、投資の重要性を強調した。国家安全保障の観点からも、「最近の中東情勢などを踏まえると、独自AIは国家の戦略資産として、自律的な統制力と均衡を確保するうえで一段と重要になっている」と語った。

今回の懇談会については、政策の結論を出す場ではなく、業界の意見を幅広く聞く場だと位置付けた。会合後、記者団に対し、「各社にはそれぞれ強みを持つ領域がある」と述べた。

具体例として、LG AI Researchは新薬開発などのサイエンス分野向けプラットフォーム、SK Telecomは対話型AIサービス「A.」への5000億パラメータ級モデルの軽量化適用などを挙げ、企業ごとの役割分担を念頭に置いていると説明した。

今後の中核課題としては、AIサービス生態系の整備を挙げた。ペ副首相は「適用分野ごとにAIの全体的なプロトコルを設計し、どの領域に重点投資するかを見極めながら、基盤を整える必要があるとの議論があった」と述べた。

会合では、対話型AIサービスを重視するのか、より汎用的な方向を目指すのかといった事業戦略に加え、グローバル展開の方向性についても意見が交わされたという。

政府の支援手法については、「大企業とはプロジェクト型事業として協力し、スタートアップには国民成長ファンドを通じた出資参加方式を活用する」と説明した。一方で、民間との合弁会社設立までは想定していないとした。国民成長ファンドは、前日に開かれたAI半導体企業との懇談会でも言及された、AI・半導体分野向けの大規模投資財源を指す。

ペ副首相は前日、RebellionsやFuriosaAIなど国内NPU企業とも懇談し、投資支援策を協議したことも明らかにした。

AIサービス生態系の拡大に関しては、4月に中小ベンチャー企業部が主管する「みんなの創業」の開始を起点に、AIサービスの創業を活性化し、実際の売上創出につなげる必要があるとの要望が企業側から共通して出たという。ペ副首相は「今年から来年にかけて機運を一気に高めなければならない」と述べ、官民の協議体を立ち上げて緊密に意思疎通していく方針を示した。

出席企業は政府の目標におおむね共感を示す一方、サービス普及に向けた実効性のある支援を求めた。Upstageのキム・ソンフン代表は、「AnthropicやDeepMindの水準に近い企業はすぐに出てくる。Mistralにもほどなく追いつける」と述べた。

そのうえで、「作って終わりでは意味がない。AIを電気のようなインフラとして捉え、トークン使用量に応じて政府が支援するトークノミクスの仕組みが必要だ」と訴えた。

ペ副首相は最後に、「インターネット経済への転換期にNaverやKakaoが世界大手に引けを取らない競争力を持って成長したように、AI時代にも世界市場で正面から競争できる企業が生まれるよう、ともに力を合わせてほしい」と呼びかけた。

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