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米上院で停滞していた暗号資産市場構造法案「Clarity法案」を巡り、協議が再び動き出す可能性が出てきた。上院銀行委員会のティム・スコット委員長は、ステーブルコイン関連の規定を盛り込んだ新たな草案が早ければ週内にも公表される可能性があると明らかにした。

米ブロックチェーンメディアのCoinDeskが17日(現地時間)に報じた。スコット氏は、ワシントンD.C.で開かれた「DCブロックチェーンサミット」で、Clarity法案を巡る議論について「非公式に進展している」と述べた。

Clarity法案は、暗号資産市場全体の規制枠組みを定める中核法案と位置付けられている。なかでも、ステーブルコインの発行や運用、収益構造をどう規律するかが最大の争点となっている。

交渉には、民主党のアンジェラ・オルスブルックス上院議員、共和党のトム・ティリス上院議員らが参加している。ホワイトハウス関係者も調整に関与しているという。

両党が一定の譲歩を探るなかで、主要な論点は徐々に絞り込まれつつある。

この1カ月で協議の焦点は規制設計にとどまらず、政治・制度面の課題にも広がった。ドナルド・トランプ米大統領に関連する暗号資産プロジェクトを巡る論争は倫理問題に発展し、法案協議の不確定要因になったとされる。

このほか、主要な金融規制当局で委員の欠員が続き、定足数の確保が課題となっていることや、顧客確認(KYC)規制を強化するかどうかも論点に浮上している。

分散型金融(DeFi)をどう扱うかも大きなテーマだ。DeFiにも既存の金融規制を適用すべきだとの意見がある一方、イノベーションを阻害しかねないとして慎重な対応を求める声もある。

マネーロンダリング対策(AML)についても、規制の強度や適用範囲を巡って隔たりが残る。スコット氏は、こうした論点はいずれも両党にとって重要だとした上で、かなりの部分で合意に近づいているとの認識を示した。

市場では、法案が成立すれば米国の暗号資産業界にとって大きな転換点になるとの見方が出ている。これまで規制の不透明さが機関投資家の参入を抑えてきたため、法的枠組みが明確になれば市場の信頼性が高まる可能性があるためだ。

特にステーブルコイン規制が具体化すれば、グローバル決済やデジタルドルを巡る競争にも影響を与える可能性がある。

もっとも、最終合意までにはなお壁がある。ステーブルコインの利払いの可否、DeFi規制の範囲、AML基準などの細部を巡っては、なお見解の隔たりが解消していないという。

それでも、週内の草案公表が実現すれば、長く停滞してきた米国の暗号資産立法が本格的な転機を迎える可能性がある。

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