LG Energy Solutionは18日、GMとの合弁会社Ultium Cellsの米テネシー州スプリングヒル工場で、エネルギー貯蔵システム(ESS)向けのリン酸鉄リチウム(LFP)電池セルの生産を始めると発表した。既存の電気自動車(EV)向け生産ラインの一部をESS向けに転用し、北米のESS生産網を5拠点体制に拡充する。
同社は設備改修を通じて、スプリングヒル工場のEV電池ラインの一部をESS向けに切り替える。量産開始は4〜6月期を予定している。
これに合わせ、1月から一時帰休としていた約700人の従業員も、生産ライン構築に向けて復帰させる予定だ。
同工場で生産するESS向け電池セルは、LG Energy SolutionのESSシステムインテグレーション事業を担う北米法人Vertechを通じて供給する。主な供給先として、北米の電力網安定化プロジェクト、再生可能エネルギー連携型ESS設備、AIデータセンターの電力インフラなどを見込む。
Ultium Cellsのパク・インジェ氏は「今回の決定は、テネシー工場における初の大規模な生産転換事例だ」としたうえで、「Ultium Cellsが電池セルメーカーとして事業の多角化を進めていることを示すものだ」とコメントした。さらに「需要変化に対応した生産体制を整え、米国電池産業の中核であり技術リーダーとしての地位を一段と強固にしていく」と述べた。
今回の転換により、LG Energy Solutionの北米ESS生産網は計5拠点となる。内訳は、米ミシガン州のホランド工場とランシング工場、カナダのNextStar Energy、Ultium Cellsのテネシー工場、米オハイオ州のHondaとの合弁会社L-H Battery Companyだ。
ミシガン州ホランド工場では2025年6月、北米で初めて大規模なESS電池の量産を開始した。Terra-GenやDeltaとはすでに供給契約を締結している。カナダのNextStar Energyは、稼働から3カ月で生産100万セルを突破し、今月初めに竣工式を開いた。
ミシガン州ランシング工場は、2026年上期にESSの量産を始める計画だ。まずパウチ型製品を生産し、2027年からは角形LFP電池の生産に入る予定で、Teslaとは約6兆ウォン規模の供給契約をすでに結んでいる。
オハイオ州のL-H Battery Companyも、EV向け生産ラインの一部をESS向けに転用する方針だ。LG Energy SolutionとHondaは現在、転用規模と実施時期を協議している。
LG Energy Solutionは年末までにESSの生産能力を2倍超に引き上げ、グローバルで60GWh超、北米で50GWh超を確保する計画だ。2025年末時点のグローバル累計受注は約140GWhで、2026年の新規受注目標は2025年の最大値である90GWhを上回る水準に設定した。
再生可能エネルギーの導入拡大やAIデータセンターの電力需要増を背景に、北米のESS需要は急拡大している。LG Energy Solutionは、Tesla、Terra-Gen、Excelsior Energy Capital、EG4、Hanwha Qcellsなどのグローバル顧客と供給契約を相次いで締結し、受注を積み増しているという。
LG Energy Solution関係者は「北米で5つの複合生産拠点体制を足場に、同地域事業全体の成長を加速させる」としたうえで、「生産性向上と収益性改善も進め、ESS事業で先行して確保した圧倒的な生産能力を武器に、北米市場での主導的な地位を固めていく」と述べた。