暗号資産相場の上昇局面で、主要銘柄を上回る伸びをミームコインが見せている。市場では、ビットコインなどの中核資産を押さえつつ、値動きの大きいミームコインにも資金を振り向ける「バーベル戦略」が広がっているとの見方が強まっている。
16日付のCoinDeskによると、代表的な暗号資産であるビットコイン(BTC)は堅調に推移し、一時7万5000ドル(約1125万円)を上回った。同じくXRPとソラナ(SOL)は4%超上昇し、イーサリアム(ETH)も約7%値上がりした。
主要銘柄で構成するCoinDesk20指数も約4%上昇し、市場全体の地合いの強さを映した。
なかでも上げが目立ったのはミームコインだ。ペペ(PEPE)は1日で約19%急伸し、時価総額上位100トークンの中で最大の上昇率を記録した。
BONKとPENGUも10%超上昇し、シバイヌ(SHIB)も主要銘柄を上回る伸びを示した。この日の上昇率上位5トークンのうち、4つをミームコインが占めた。
市場では、こうした資金配分を「バーベル戦略」と捉える向きがある。機関投資家の資金流入が進むビットコインのような中核資産を保有する一方で、ボラティリティの高いミームコインにも投機的に資金を投じる手法を指す。
こうした構図は、過去の強気相場とはやや異なる。これまではビットコインの上昇が分散型金融(DeFi)やプレイ・トゥ・アーン(P2E)関連プロジェクトへ波及する傾向があったが、足元ではミームコインがアルトコイン相場を主導しているという。
背景の一つとして、専門家は新規トークンの急増を挙げる。データプラットフォームのCoinMarketCapによると、暗号資産トークンの総数は3780万超に達した。プロジェクト数の急増によって、投資需要がより幅広い資産に分散しているとみられている。
一方、市場参加者の一部には、米国で議論が進む暗号資産規制法案が相場活性化のきっかけになり得るとの見方もある。ただ、規制の明確化が進むまでに時間を要する可能性を懸念する声も出ている。
伝統的な金融市場でも、リスク資産を選好する動きがみられた。S&P500先物は上昇基調となり、国際原油は1バレル100ドル(約1万5000円)水準を試す展開となった。
また、AI半導体大手Nvidiaの年次開発者会議「Nvidia GTC」が開幕し、市場の関心を集めている。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)がAIのロードマップを示す可能性があるなか、暗号資産業界でもデータセンター需要に関するシグナルを注視している。