金融委員会傘下の金融情報分析院(FIU)は16日、特定金融情報法(特金法)違反を理由に、暗号資産取引所Bithumbに対し一部業務停止6カ月と過料368億ウォンを科す処分を決定した。あわせて、代表取締役へのけん責警告や報告責任者の停職6カ月など、役員に対する処分も行った。
一部業務停止の期間は3月27日から9月26日までの6カ月。対象は新規利用者による外部ウォレットへの暗号資産の入出庫に限られ、既存顧客の取引には影響しない。新規顧客も暗号資産の売買やウォンの入出金は従来通り利用できる。
今回の措置は、FIUが昨年3〜4月に実施したマネーロンダリング防止体制に関する現地検査に基づくもの。FIUは検査の結果、Bithumbが未申告の暗号資産事業者との取引禁止義務、顧客確認義務、取引制限義務、資料保存義務に関して、計665万件の違反を犯したと認定した。
この現地検査は、2024〜2025年にUpbit、Bithumb、Coinone、Korbit、Gopaxの主要5取引所を対象に実施された。
FIUによると、Bithumbは申告義務を履行していない海外の暗号資産事業者18社との間で、計4万5772件の暗号資産移転取引を許容していた。金融当局が複数回にわたり取引停止を求めたにもかかわらず、長期間にわたって遮断できなかった点も問題視された。
顧客確認義務と取引制限義務の違反は約659万件に上った。本人確認ができない身分証明書で顧客確認を完了扱いにしたケースや、住所情報が不正確な顧客を問題のない口座として登録したケースが多数確認された。
顧客確認手続きが完了していない利用者に取引を認めた事例もあった。このほか、顧客確認の過程で取得した実名確認証票の写しを保管していなかったなど、資料保存義務違反も約1万6000件確認された。
Bithumbは声明で、「金融当局の制裁決定を尊重し、指摘事項の改善を通じて利用者保護に最善を尽くす」とコメントした。
FIUは今後、残る現地検査の後続措置も順次進め、特金法違反に伴うマネーロンダリングリスクに厳正に対応する方針だ。
FIU関係者は「法令順守はコストではなく、市場の信頼確保に向けた投資だと認識する必要がある」と強調した。