KTは3月16日、警察庁の電気通信金融詐欺統合対応団と連携し、AIを活用してフィッシングに使われる疑いのある電話番号を検知・遮断するシステムを構築し、1月から本格運用を始めたと発表した。導入前後6週間の比較では、警察への被害申告件数が25%減少したという。
KTと警察庁の電気通信金融詐欺統合対応団は2025年から、フィッシング被害の抑止に向けて協力してきた。KT未来ネットワーク研究所は、自社開発のAIモデルを活用し、フィッシング疑い番号を自動で抽出するシステムを構築した。
分析の結果、実際に受理されたフィッシング被害申告の約75%が、このシステムで抽出した疑い番号に関連していたことを確認したとしている。
警察庁の統合対応団は、KTから共有を受けたフィッシング疑い番号を「サーキットブレーカー」システムで即時遮断し、被害防止に活用している。サーキットブレーカーは、警察庁と通信事業者が2025年11月から共同運用している、音声通話とSMSを緊急遮断する仕組みだ。
疑い番号は通信網上で直ちに遮断され、その後7日以内に異議申し立てがなければ利用停止措置が取られる。
1月から同システムを適用した結果、KTの通信網ではフィッシング疑い番号9822件を検知し、遮断措置を実施した。警察庁の統合対応団によると、疑い番号の事前検知と遮断を連携させた後、警察に申告されたフィッシング被害は、導入前後6週間の比較で1万496件から7843件へと約2700件減り、25%の減少となった。
内訳を見ると、機関をかたるボイスフィッシングは44%減、融資を装うボイスフィッシングは40%減となるなど、主な手口で抑止効果が表れた。
KTでAX革新支援本部長を務めるイ・ビョンム常務は、「通信事業者として初めて警察庁の統合対応団と協業し、AIを活用したフィッシング疑い番号の検知システムを構築したことで、実効性のある予防効果を確認できた」とコメントした。今後も関係機関との連携を通じて、顧客保護に注力する考えを示した。