NPIXELが開発し、Smilegateがサービスを予定する新作MMORPG「Eclipse: The Awakening」(以下、Eclipse)が、2026年のリリースに向けて最終調整段階に入った。前作「Gran Saga」で存在感を示したNPIXELは、次回作で正統派MMORPGを打ち出しつつ、負担を抑えたゲーム設計で差別化を図る。
1月15日には、開発を率いるイ・サンムン総括PDとキム・ドンヒョク リードアーティストが取材に応じ、作品の方向性や世界観について説明した。
◆ 常時接続の負担を減らす成長設計
イ・サンムン総括PDは、「Eclipse」のアイデンティティについて、「誰でも無理なく楽しめるMMORPG」だと説明した。MMORPG市場が成熟する中で、これまで同ジャンルに距離を置いてきた層にも手に取りやすい作品にするには、参入障壁を下げることが重要だという。
そのため開発陣は、MMORPGにつきものの“張り付き”の負担を和らげる設計に注力した。具体的には、ログインしていない間も通貨や経験値が蓄積する放置報酬システムと、アカウント内のキャラクター同士で成長を共有する仕組みを導入する。
イ・サンムン総括PDは、ゲームをつけっぱなしにする必要を減らし、サブキャラクター育成に伴う疲労感も大きく抑えたと説明した。
PK(プレイヤーキル)についても、ストレス要因を抑える設計を取り入れる。安全地帯と危険地帯を明確に分け、システム面で一方的なPKを抑止しつつ、自然に競争型コンテンツへ誘導する方針だという。
こうした“軽さ”を支える中核コンテンツが「聖所」だ。放置報酬の受け皿であるだけでなく、キャラクターの成長を視覚的に示す空間として位置付けている。
キム・ドンヒョク リードアーティストは、成長に合わせて聖所の光の演出が変化し、石像が完成していくなど、プレイヤーが強くなっていることを直感的に感じられるようにしたと語った。
◆ 「聖所」を軸に世界観を表現
一方で、「Eclipse」はシステム面では負担の軽減を志向しながら、世界観は重厚な方向に振った。従来の明るいアニメ調ではなく、Unreal Engine 5をベースにダークファンタジーの世界を構築したという。
キム・ドンヒョク リードアーティストは、タイトルにある「Eclipse」について、太陽を神の権能とまなざしの象徴として再解釈したと説明する。日食は、人間の欲望や嫉妬が神の目を覆い隠す現象であり、その陰に差し込む光は、人間が本来持つべき自由意志を意味するという。特別な存在がその意志を集め、神へと放つ物語をビジュアルに落とし込んだとしている。
この設定は「聖所」のシステムともつながる。聖所は、かつて神が人間に力を与えた場所だったが、戦争によって見捨てられた廃虚として描かれる。主人公が聖所を再び目覚めさせ、人間の意志を神に届けていくことが、物語の中核になるという。
プレイヤーは単に報酬を得るために聖所を育てるのではなく、物語そのものを進め、完成させていく主体になるという位置付けだ。
◆ 2026年配信へ、完成度と対話を重視
開発陣は、配信時期を2026年に設定した分、完成度の向上とユーザーとのコミュニケーションに力を入れる構えだ。イ・サンムン総括PDは、既存作品の延長線にとどまらず、多様な試みを盛り込んだタイトルだと感じてもらえるよう、細部まで磨き込んでいると話した。
パブリッシャーであるSmilegateのノウハウも活用し、ユーザーとの積極的な対話も進める考えだ。配信や懇談会などの機会があれば前面に立ち、率直なフィードバックを受け止めたいとした。
インタビューの最後に、両氏はこれまで積み重ねてきた試行錯誤や努力が、ユーザーに伝わってほしいと語った。
キム・ドンヒョク リードアーティストは、自動狩りを繰り返すだけのゲームではなく、「次に何が来るのか」と期待できる体験を届けたいとコメント。「一段違う」「細部まで気が配られている」と感じてもらえるよう準備を進めるとした。
イ・サンムン総括PDも、軽快なゲーム性の中にさまざまな試みを盛り込んだとした上で、安定した運営を通じて長く愛されるゲームにすることが最大の目標だと述べた。ローンチまで引き続き期待してほしいとしている。