写真=KB国民銀行、新韓銀行

KB国民銀行と新韓銀行が、2026年に向けた経営戦略を相次いで打ち出した。両行とも生産的金融と包摂的金融、顧客信頼を共通の柱に据える一方、KB国民銀行は企業金融の拡大を通じた成長戦略を、新韓銀行は組織改革とAX・DXを軸とする実行力強化を前面に打ち出している。

金融業界によると、両行は最近、それぞれ戦略会議を開き、新たな経営方針を公表した。2026年のリーディングバンク争いを見据え、戦略の違いが鮮明になってきた格好だ。

KB国民銀行は17日、「KB国民銀行戦略会議2026」を開催し、新たなスローガンとして「Grow with KB」を掲げた。リテール金融での優位を維持しながら、企業金融でも主導権を確立し、顧客体験の革新を通じてNo.1銀行としての地位を固める方針だ。

イ・ファンジュ頭取は、ビジネスと営業方式の「転換」、顧客と新市場への「拡大」を主要テーマとして提示した。10年後の金融業界の標準となることを中長期ビジョンとして示した。ヤン・ジョンヒKB金融会長も、従来の延長線上にとどまらず、新たな領域へ踏み出す必要があるとして、変化のスピードを高めるよう求めた。

KB国民銀行の戦略は、事業規模の拡大と市場での主導権確保に重きが置かれている。リテールで築いた競争優位を土台に、企業金融全般へと影響力を広げ、首位銀行としての地位を強化する考えだ。

顧客信頼を戦略実行の前提に据えた点も特徴といえる。金融業界で消費者保護への関心が高まる中、信頼を競争力の源泉として明確に位置付けたためだ。戦略会議では昼食を用意せず、周辺の小規模事業者の飲食店利用を促した。包摂的金融と社会的価値の実践を意識した取り組みと受け止められている。

一方、新韓銀行は「加速」をキーワードに、実行面を重視した戦略を打ち出した。戦略目標には「未来のための金融、卓越した実行、共につくる変化」を掲げ、生産的金融、顧客中心のソリューション、AX・DX、全社的な革新、信頼確立の5方向を提示した。チョン・サンヒョク頭取は、方向性の提示にとどまらず、実行力を高めるための組織とプロセスの見直しに重点を置いた。

とりわけ、生産的金融を銀行の本質的な使命として再定義した点が目を引く。新韓金融グループの110兆ウォン規模の生産的・包摂的金融投資計画にも触れ、資金の流れと効率性を重視する姿勢を示した。営業現場では窓口の区分をなくし、資産運用ソリューションを中心とする体制に再編して、顧客ごとに最適な提案を行う構想だ。あわせて、AX革新グループと未来革新グループを新設し、AI活用の実行力強化と将来の収益源の発掘を並行して進める。

両行の戦略を比べると、KB国民銀行は市場でのプレゼンス拡大、新韓銀行は組織基盤の強化と実行力向上に重点を置く。KB国民銀行が企業金融の主導権確立を通じて差を広げる戦略を取るのに対し、新韓銀行は組織再編を通じて中長期の競争力を固める構えだ。

顧客信頼を最優先の価値に据える点は共通している。ただ、KB国民銀行がこれを競争力の源泉として強調するのに対し、新韓銀行は金融セキュリティや顧客情報保護まで踏み込み、システム面と組織文化の両面から具体策を示した点に違いがある。

リーディングバンクを巡る競争環境の中で、こうした戦略の意味合いは一段と重みを増している。昨年1〜9月期の純利益は、KB国民銀行が3兆3645億ウォン、新韓銀行が3兆3561億ウォンで、KB国民銀行が84億ウォン上回った。上半期までは新韓銀行が先行していたが、7〜9月期を経てKB国民銀行が逆転した形だ。

差は小さく、最終的な帰趨は第4四半期の実績が左右する可能性が高い。各種の課徴金や貸倒引当金の積み増し、一時費用なども変動要因として残っている。

2026年の勝負を分けるのは、打ち出した戦略をどこまで実行し、成果につなげられるかだ。生産的金融と顧客信頼という共通基盤の上で、KB国民銀行の拡大戦略が収益性の改善につながるのか、新韓銀行の組織革新とAX・DXが実質的な競争力として機能するのかが、首位争いの行方を左右しそうだ。

金融業界関係者は「KB国民銀行はリテール競争力を基盤に企業金融へと領域を広げ、次の成長を狙っている。一方の新韓銀行は、組織と実行体制を整備し、中長期の競争力をてこ入れする戦略だ」と話す。その上で「第4四半期の実績はもちろん、中長期的にどちらの戦略が成果を生むかが分水嶺になる」と指摘した。

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