香港証券先物専門家協会(HKSFPA)が、OECDの暗号資産報告枠組み「CARF(Crypto-Asset Reporting Framework)」の導入をめぐり、香港政府に制度の見直しを求めた。報告義務の軽減に加え、個人情報保護の強化や罰則の上限設定が必要だとしている。Cointelegraphが19日付で伝えた。
HKSFPAは、香港がCARF導入を進めるにあたり、報告対象となる取引がない事業者の負担軽減を求めた。あわせて、個人情報保護の強化や、事業者が廃業する際に記録保管義務を適切な第三者へ移管できる仕組みの整備も必要だと訴えた。
CARFは、暗号資産利用者の税務情報を各国当局間で自動的に交換するための国際基準だ。香港は導入予定の76カ国・地域の一つで、2028年までに最初のデータ交換を実施する計画となっている。HKSFPAは制度導入の必要性自体は認めつつも、実務負担や法的リスクへの配慮が欠かせないと主張している。
特に問題視したのは、口座ごとの制裁金に上限が設けられていない点と、取締役個人への責任追及が経営リスクを高めるおそれがある点だ。協会は、罰則の上限設定と企業を保護する措置の整備を求めた。
香港では、暗号資産取引所に対する本人確認(KYC)や資産保護、市場乱用の防止、マネーロンダリング対策(AML)などの基準を強化する規制枠組みがすでに運用されている。
CARFの導入を受け、各国では暗号資産に関する税務報告体制の整備が進んでいる。英国や欧州連合(EU)を含む48カ国・地域は、2027年から最初のデータ交換を始める予定だ。
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