国内の4大金融持ち株会社が、2025年に過去最高益を更新する見通しだ。業績拡大を背景に、配当や自社株買いなど株主還元の一段の拡大が期待されている。2026年に配当所得の分離課税制度が導入されれば、各社の配当政策にも変化が及ぶ可能性がある。
金融業界によると、金融情報会社FnGuideは、KB、Shinhan、Hana、Woori Financial Groupの2025年通期の当期純利益合計を18兆3347億ウォンと予想した。4大金融の通期純利益が18兆ウォンを上回るのは初めてで、前年比12%増となる見込みだ。
個別では、KB Financial Groupが5兆8101億ウォンで最大となり、首位を維持する見通しだ。Shinhan Financial Groupも5兆1378億ウォンと、KBと並んで「5兆ウォンクラブ」入りする見込み。Hana Financial Groupは4兆825億ウォン、Woori Financial Groupは3兆3042億ウォンと予想され、4社そろって堅調な増益を確保するとみられている。
最高益更新が視野に入るなか、市場では株主還元の規模も一段と拡大するとの見方が出ている。
LS証券リサーチセンターによると、2025年時点の4大金融の平均総株主還元率は50.5%となり、当初の目標時期を約2年前倒しして50%台に到達する見通しだ。
主要な金融持ち株会社は、超過資本を株主還元に充てる方針のもと、四半期ごとの均等配当と自社株買い・消却を併用している。
配当額はすでに増加基調にある。2025年第1~第3四半期の4大金融の配当総額は3兆257億ウォンで、前年同期比14.9%増だった。市場では、業績改善を踏まえて期末配当も増える可能性が高く、通年の株主還元規模が過去最大になるとの見方もある。
さらに、2026年に導入される配当所得の分離課税制度が、金融持ち株会社の配当拡大を後押しするとの分析も出ている。
配当所得の分離課税は、一定の要件を満たす高配当企業の配当所得を他の所得と合算せず、別枠で課税する制度だ。対象は、配当性向が40%以上、または配当性向25%以上かつ配当額が前年比10%以上増となった企業とされる。
LS証券リサーチセンターは、この要件が適用されれば、銀行系持ち株会社の配当拡大ペースが加速するとみる。8つの銀行持ち株会社すべてが要件を満たすと仮定した場合、2025年第4四半期の1株当たり配当金は大幅に引き上げられ、2025年通年の平均1株当たり配当金は18%増加すると予想した。2026年も大半の銀行持ち株会社で、1株当たり配当金の増加率が10%前後で推移すると見込んでいる。
株主還元の手法にも段階的な変化が見込まれる。分離課税の導入を機に、銀行業界では自社株買い・消却の比重を一部調整し、配当の比重を高める方向で還元戦略を見直す可能性が大きいという。
LS証券は、銀行業界の平均配当性向が現在の28%前後から、中長期的には40%まで上昇すると分析した。日本の銀行業界に近い株主還元構造に近づく可能性があり、日本のメガバンクが総株主還元率60%を背景にPBR1.2倍前後で評価されている点を踏まえると、国内銀行持ち株会社にも再評価余地があると指摘している。
個別では、KB Financial Groupが相対的に高い株主還元水準を維持する見通しだ。LS証券は、KBの2025年の総株主還元率を54%と予想した。第4四半期はELS関連の課徴金やバッドバンク拠出金などの影響で純利益が市場予想を下回る可能性がある一方、分離課税の要件を満たすため配当性向を25%に設定し、第4四半期の1株当たり配当金は第3四半期比で約26%増えると見込んでいる。
金融業界では、2026年も業績の安定を背景に株主還元拡大の流れが続くとみている。業界関係者は「収益基盤の強化が進み、株主還元政策の持続性に対する市場の信頼も高まっている」と話した。