BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズ氏は、2025年に入ってからのビットコイン(BTC)の軟調な値動きについて、構造的な問題ではなく米ドル流動性の縮小が主因だとの見方を示した。2026年以降にドル流動性が再び拡大すれば、ビットコインを含むリスク資産が大きく反発し、過去最高値を更新する可能性もあるとしている。
ヘイズ氏は公開したエッセイ「Frowny Cloud」で、2025年はビットコイン、金、ナスダック100指数の値動きが大きく分かれたと指摘した。
金については、各国中央銀行による価格水準を問わない買いが上昇の背景にあると分析。ナスダック100指数は、トランプ政権の人工知能(AI)産業政策を支えに、ドル流動性が絞られる局面でも上昇基調を保ったと説明した。
その上で、米政府がAI分野で優位を確保するために資本を重点投入する局面では、流動性が鈍化してもハイテク株は相対的に底堅く推移し得ると述べた。
一方、ビットコインはドル流動性の縮小と強く連動して下落したとし、2025年の弱さは資産そのものの欠陥ではなく、流動性環境の悪化を映したものだと強調した。
ヘイズ氏は、2026年以降にドル流動性が再拡大すれば、ビットコインを含むリスク資産全般に強い追い風になるとみている。その根拠として、3つの要因を挙げた。
第1に、米連邦準備制度(FRB)が昨年12月に量的引き締め(QT)を終え、新たにRMPプログラムを導入したことで、FRBの資産規模が月400億ドル以上増える可能性があるとした。
第2に、JPモルガンなど大手商業銀行が戦略産業向けに総額1兆5000億ドルの融資枠を設定し、信用供給を拡大している点を挙げた。
第3に、トランプ大統領が政府支援機関のファニーメイとフレディマックに対し、2000億ドル規模の住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れを指示したことで、住宅ローン金利の低下を通じて信用環境が改善する可能性があると分析した。
こうした変化が実際に進めば、ビットコインを含むリスク資産全般に上昇圧力が強まる可能性があるとしている。
また、自身の投資戦略についても明らかにした。StrategyとMetaplanetの株式にロングポジションを取り、ビットコインへのレバレッジの効いたエクスポージャーを積み増しているという。
両社の株価は過去2年間、ビットコインに対して低い水準にとどまっているため、BTCが11万ドルを回復すれば、大幅なアウトパフォームが見込めるとの判断を示した。
このほか、プライバシー重視の暗号資産であるZcash(ZEC)についても、長期目線で買い増しを続けていると付け加えた。