韓国国会は1月15日、トークン証券(STO)の導入と投資契約証券の流通拡大を柱とする関連法改正案を本会議で可決した。分散台帳技術を活用した証券の発行・流通に法的根拠を与え、投資家保護の枠組みも整備する。
可決されたのは、「株式・社債などの電子登録に関する法律」と「資本市場と金融投資業に関する法律」の改正案。STOの発行・流通に法的効力を持たせるとともに、制度面の空白を埋める狙いがある。
同改正案は第21代国会で発議されたが、任期満了に伴い廃案となった。その後、第22代国会で再提出され、政務委員会と法制司法委員会の審査を経て、本会議で可決された。
「株式・社債などの電子登録に関する法律」の改正では、分散台帳の概念を法的に定義し、これを証券口座簿(電子登録口座簿)として認める点が中核となる。これにより、ブロックチェーン上で証券情報を記録・管理するトークン証券の発行が可能になる。発行者は、法定手続きと要件に沿って電子登録機関に事前通知し、電子登録を申請することになる。
一方、「資本市場と金融投資業に関する法律」の改正では、これまで流通が限られていた投資契約証券の取引ルートを広げる。従来は非定型的な商品特性を理由に、証券会社による売買や仲介が認められていなかったが、改正後は仲介が可能になる。美術品や韓牛などを裏付け資産とする小口投資の活性化が見込まれる。
金融委員会は、法律公布から1年後に当たる2027年1月の施行を念頭に、下位規定の整備を進める方針だ。制度施行と同時にSTO市場の基盤整備を進めるため、2月中に「トークン証券協議体」を発足させる。
協議体には、金融委員会、金融監督院、韓国預託決済院、金融投資協会に加え、市場参加者や学界の専門家が参加する。技術・インフラ、発行制度、流通制度の3つの分科会に分かれ、詳細制度を設計する予定だ。
金融委員会の関係者は、「中小企業や小規模事業者も多様なプロジェクトを証券化し、資本市場で資金を調達できるようになる」と説明した。その上で、「投資家にとっても、小口投資証券など新たな証券へのアクセスが広がり、情報の透明性向上も期待できる」と述べた。