Cコマースに対する消費者の警戒感も利用減少の一因とみられる

AliExpress、Temu、SHEINなど中国系越境ECを中心とする「Cコマース」が失速している。利用者数と決済推定額がそろって減少しており、業界ではデジタル広告費の削減が主因との見方が出ている。

アプリ分析サービスのMobile Indexが1月14日に公表した集計によると、2025年11月第4週から12月第4週にかけて、Cコマース主要3社の週間アクティブユーザー数(WAU)はいずれも減少した。

AliExpressの12月第4週のWAUは368万人と、11月第4週の446万人から約17.4%減少した。Temuも381万人から360万人へ5.4%減。ファッション系のSHEINは92万人から62万人へ32.6%落ち込んだ。

消費動向を示す決済推定額も悪化した。Wiseapp・Retail・Goodsが満20歳以上の韓国人利用者の決済行動を分析した結果、12月第4週のAliExpressの決済推定額は177億ウォンで、1カ月前の283億ウォンから32.5%減少した。Temuも同期間に22.2%減った。

業界では、下落の背景としてデジタル広告費の縮小を挙げる。これまでCコマース各社はMetaやYouTubeなど主要ソーシャルメディアに多額の広告費を投じ、新規インストールを押し上げてきたが、足元では広告効果の低下を受けて出稿を抑えたとみられている。

市場データ企業のSensor Towerによると、Temuのデジタル広告費は2024年の約30億ドル(約4500億円)から、2025年には約14億4000万ドル(2160億円)へと52%減少した。AliExpressとSHEINも、広告費を前年比でそれぞれ34%、25%削減した。

広告費の縮小後は、新規流入の鈍化も鮮明になった。Mobile Indexによると、2025年3月の新規インストール数はTemuが222万件、AliExpressが121万件だったが、12月にはそれぞれ73万件、30万件まで減少した。減少率はTemuが67%、AliExpressが75%に達した。SHEINも前年7月の82万件をピークに、12月は14万件と82%減少した。

Cコマース業界の事情に詳しい関係者は、「デジタル広告主導で成長してきた企業で、ブランドロイヤルティは強くない」と指摘。その上で、「トランプ政権の少額関税規制などの影響で、広告出稿でも投資対効果を厳しく見るようになった。韓国市場でも同様の傾向が続いているようだ」と話した。

これについてAliExpressは、「韓国市場における戦略に変更はなく、従来通り多様なサービスを提供していく」とコメントした。

一方、広告費の縮小に加え、消費者の不信感が利用減少に影響した可能性も指摘されている。ソウル市が昨年11月、直近6カ月以内に中国系ECの利用経験がある市民1000人を対象に実施した調査では、回答者の52.4%が「個人情報流出やセキュリティ」に不安を感じていると答えた。

同調査では、Cコマースのカスタマーサービス(CS)満足度も54点にとどまり、韓国国内ECプラットフォームの平均78点を大きく下回った。イ・ウンヒ仁荷大消費者学科名誉教授は、「個人情報流出の問題は、CoupangよりもCコマースに強く響いたとみられる」とした上で、「中国企業が過剰に情報を収集するのではないかとの懸念が根強く、関連情報が素早く共有されることで、利用者がプラットフォームをより厳しく判断している」と述べた。

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