韓国の個人情報保護委員会が、個人情報保護政策を事後制裁中心から事前予防型へ切り替える。2026年をその転換元年と位置付け、主要政策の定着に向けた現場対話も本格的に始めた。
同委員会は、対象ごとに主要政策の方向性を周知し、現場との直接対話を通じて新制度の早期定着を後押しするため、現場訪問を開始したと説明した。
その最初の訪問先となったのが、13日に訪れたソウル市広津区の社会保障情報院だ。同院は「幸福イウム」「福祉路」など、社会福祉や医療サービスに関わる国民の個人情報を扱う公共システムを運営している。
ソン・ギョンヒ委員長は、公共システムの障害予防や民間医療機関のサイバーセキュリティを常時監視する「War Room」を視察した。あわせて、システムのアクセス権限や接続記録の管理状況を点検し、個人情報の安全管理体制を確認した後、現場職員を激励した。
その後、ソン委員長は保健福祉部、国民年金公団、健康保険公団、韓国交通安全公団などの個人情報保護責任者(CPO)と懇談した。個人情報保護委員会は2026年から、機関長とCPOを軸とする全機関的な個人情報管理体制の確立に向け、機関長の管理責任を義務化し、CPOの役割と権限を強化する関連規定も整備する方針だ。
ソン委員長は「最近、民間では大規模な情報流出事故が相次いでいる。法令に基づいて機微な個人情報を収集する公共機関も、流出事故の例外ではない」と指摘した。そのうえで、「公共機関が率先して情報流出への警戒を高め、個人情報保護への先行投資を促し、保護体制が実質的に機能する構造へ転換する必要がある」と述べた。
また、今回の懇談会を単発の行事に終わらせず、主要テーマを選定して現場の意見を聴き取り、国民の個人情報保護政策に反映していく考えも示した。
今後は、「公共機関の保護体制革新」「信頼に基づく安全なAX・データ時代への飛躍」「国民が実感できる日常の安全網の稼働」「産業現場の不確実性解消」「大規模個人情報処理者の現場点検」などをテーマに、リレー形式で現場訪問を続ける。第1四半期には、自動運転・ロボット分野での安全なデータ活用、教育分野の個人情報管理強化、CCTV映像情報の保護といった個別テーマを中心に現場を回る予定だ。