写真=Reve AI

Fordは2028年までに、普及価格帯の電気自動車(EV)にレベル3(L3)の自動運転技術を導入する計画を明らかにした。高価格帯車種に偏りがちな先進運転支援・自動運転技術を量販モデルへ広げ、TeslaやWaymoが先行する市場で巻き返しを狙う。

EV専門メディアのCleanTechnicaが12日(現地時間)に報じたところによると、FordはCES 2026で「自動運転の大衆化」に向けたロードマップを公表した。2027年に投入する次世代の普及価格帯EV向けプラットフォームに必要なハードウェアをあらかじめ搭載し、2028年のソフトウェア更新でL3機能を実用化する計画だ。

同社は今回の戦略の柱として、技術の大衆化を掲げる。これまで先進的な運転支援機能は、7万〜10万ドルの高級車に限って搭載されるケースが多かったが、こうした流れを変えたい考えだ。

Fordは「ヘンリー・フォードが自動車を大衆化したように、技術も誰もが享受できるべきだ」と説明した。自社のハードウェア・ソフトウェア開発体制によって、外部調達に比べて30%のコスト削減を実現し、普及モデルにもL3技術を展開すると強調している。

もっとも、業界では期待とともに懸念も出ている。最大の課題は、競合に比べて2年以上遅れるタイムラインだ。Teslaは米国で完全自動運転機能「FSD」を提供しており、同社はロサンゼルスからワシントンD.C.まで走行可能な水準に達したとしている。

Waymoも主要都市で無人ロボタクシーを展開し、サービス地域を拡大している。変化の速い自動運転市場では、2028年の投入計画は遅いとの見方もある。

技術の適用範囲にも課題が残る。Fordの現行運転支援システム「BlueCruise」は、事前にマッピングされた特定の高速道路でのみ作動する。General Motors(GM)の「Super Cruise」と近い方式で、実質的に幅広い道路で利用できるTeslaのFSDと比べると、拡張性には限界があるとの指摘がある。

このため、Fordが2028年に投入するL3システムが「Eyes-off」を掲げたとしても、実際には限られたエリアでしか使えない限定的な技術にとどまる可能性があるとの見方も出ている。

一方で、Fordが120万台超のBlueCruise搭載車から収集した走行データを活用し、システムの高度化を進めている点を評価する声もある。

Fordの参入によって、自動運転市場の競争はさらに激しくなりそうだ。焦点は、WaymoやTeslaとの技術格差をどこまで早く縮め、計画通りの時期に完成度の高い技術を投入できるかにある。

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