米国上場のソラナ(SOL)現物ETFの純資産総額が2026年初めに10億ドル(約1500億円)を突破した。機関投資家の資金流入は進んでいるものの、SOL相場はなお低迷しており、個人投資家の資金が戻らないことが上値の重さにつながっている。
SOLは過去1年で50%超下落し、足元ではおよそ2年前の水準にとどまる。機関マネーの流入は見え始めたが、相場の反発は限定的で、個人投資家の失望感も強まっている。
8日付のBeInCryptoによると、価格が伸び悩む一方で、ソラナのオンチェーンでは機関需要の広がりが続いている。Wyoming Stable Token Commissionはこのほど、ソラナ上で独自のステーブルコイン「FRNT」を立ち上げた。
米国の公的機関が、Franklin Templetonが運用する準備資産を基盤にステーブルコインを発行した初の事例とされ、ソラナの公的分野での採用可能性を示す動きとして注目されている。
ソラナ基盤の分散型取引所Jupiter(JUP)も先行して、Ethena Labsと連携し、独自のステーブルコイン「JupUSD」を投入した。準備資産の約90%は、BlackRockのトークン化マネー・マーケット・ファンド(MMF)「BUIDL」を裏付け資産とするUSDtbが占め、残る10%をUSDCで保有する。
伝統的な金融資産をオンチェーンに載せる動きが具体化してきたことが、機関投資家の関心を集めている。
こうした流れを受け、ソラナネットワーク上のステーブルコイン供給量は24時間で9億ドル(約1350億円)超増加した。総供給量も150億ドル(約2兆2500億円)を超え、過去最高を更新した。ソラナのエコシステムに新たな流動性が急速に流入していることを示している。
もっとも、Ethereum(ETH)のステーブルコイン供給量は約1810億ドル(約27兆1500億円)、Tronは810億ドル(約12兆1500億円)に達しており、なお大きな差がある。
現実資産(RWA)分野でも成長は続いている。RWA.xyzによると、ソラナ基盤の現実資産(ステーブルコインを除く)の総価値は9億3100万ドル(約1397億円)を超え、過去最高を更新した。
BlackRockとVanEckのトークン化資産に加え、TeslaやNVIDIA株のトークン化商品の需要拡大が押し上げ要因になったとみられる。一方で、RWA市場全体ではEthereumとBNB Chainが優位を保っている。
市場関係者は、オンチェーン指標が改善しても価格の戻りが鈍い背景として、個人投資家の参加不足を挙げる。過去のソラナ相場の上昇局面では小口投資家の売買が活発化していたが、直近2年は100ドルを超える価格帯で個人投資家の参加が長期にわたって見られないという。
市場環境が改善し、個人投資家の資金が再び流入すれば、機関投資家の資金流入と相まって、ソラナが新たな上昇局面に入るかどうかが焦点となりそうだ。