写真=任天堂

任天堂の次世代ゲーム機「Nintendo Switch 2」が、発売直後の好調な立ち上がりから一転し、初の年末商戦では米国と欧州で伸び悩んだ。旧型Switchの併売に加え、新型機の購入を強く後押しする独占タイトルの不足が販売鈍化の一因になったとみられる。

米ITメディアのArs Technicaが1月8日(現地時間)に報じた。記事では、発売初期の旺盛な需要が一巡するなか、初代Switchの継続販売や既存の人気タイトルの存在が、Switch 2単独で販売を押し上げる構図を作りにくくしていると分析している。

米国では、11〜12月のSwitch 2の販売台数が2017年の初代Switchの同時期を約35%下回った。英国では前モデル比16%減、フランスでも30%減となり、欧州の主要市場ではクリスマス商戦の時点で初期需要が想定より早く一巡したとの見方が示された。

一方、日本市場は比較的底堅かった。同期間の販売は初代Switch比で5.5%減にとどまり、通年では11%増となった。日本向けの低価格モデル投入に加え、為替変動の影響を受けにくかったことが追い風になったとみられる。

販売の伸び悩みには、旧型Switchの併売も影響した可能性がある。特に英国では初代Switchが高い販売水準を維持し、任天堂の年末商戦におけるハード売上を2017年比で約7%押し上げたという。

発売直後の記録的な需要で、買い替えや新規購入の待機需要の多くが早期に消化されたことも、その後の伸びを抑えた要因とみられる。初動の反動で追加需要が限られた格好だ。

こうした鈍化の背景には、有力な独占タイトルの不足もある。2017年の初代Switchは「スーパーマリオ オデッセイ」を軸に年末商戦の期待を高め、「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」や「マリオカート8 デラックス」といった人気作と合わせて本体販売を押し上げた。

これに対し、Switch 2では「ポケモンレジェンズ Z-A」や「メトロイドプライム4 ビヨンド」などの投入があったものの、本体販売を十分に押し上げるには至らなかった。既存ファンの関心を強く引きつけきれず、旧作群と比べて買い替え需要を喚起する力が限定的だったとの見方が出ている。

2026年の任天堂のソフト戦略は、主力に準じるシリーズの続編や一部タイトルのアップグレード版が中心になる見通しだ。ヨッシー、マリオテニス、ファイアーエムブレムなどは、既存ファン層を主なターゲットとする展開になるとみられる。

一部の人気作は、Switch 2向けの「Switch 2 Edition」としてリマスター版の投入も予定されている。加えて、FromSoftwareの「The Duskbloods」がSwitch 2独占タイトルとして発売予定で、ソウルライク作品のファン層に本体購入を促す可能性があると評価されている。

Switch 2は初動で記録的な販売を達成したものの、初年度の年末商戦で勢いに陰りが見えたことは不安材料だ。今後の販売動向は、独占タイトルの拡充とソフトラインアップの強化に大きく左右されそうだ。

任天堂が2026年に打ち出す新作戦略が、残る需要をどこまで掘り起こし、年間販売目標の達成につなげられるかが注目される。

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