Hanwhaは1月8日、キム・スンヨン会長がHanwha Systemsの済州宇宙センターを初めて訪問したと発表した。キム会長は試験施設やクリーンルームを視察し、SAR衛星の量産計画に加え、衛星開発から打ち上げ、管制、AIによる画像解析サービスまでを含む一貫体制の構築方針を確認した。
済州宇宙センターは、済州特別自治道西帰浦市河原洞にあるHanwha Systemsの宇宙事業拠点。視察にはキム・ドングァン副会長ら経営陣も同行し、展示館やクリーンルームを回りながら、2026年の事業計画と宇宙事業の進捗について報告を受けた。
キム会長は現地で防塵服を着用し、宇宙環境試験施設や電磁波試験施設などの中核設備を直接点検した。宇宙環境試験施設では、真空状態やマイナス180℃から150℃までの極限温度環境を再現できる。電磁波試験施設では、高出力の電磁波環境下で衛星が正常に作動するかを検証する。
あわせて、解像度15cm級の超低軌道合成開口レーダー(SAR)衛星の実物大模型も確認した。
キム会長は社員との昼食会で、「自分たちの力で人工衛星を打ち上げるという夢は、ヌリ号の4回目打ち上げ成功によって現実になった」と述べた。さらに、「月周回機に続き、月着陸機の推進システムまで手掛けることになり、Hanwhaは韓国の民間宇宙産業を代表する企業になった」と語った。
その上で、「困難でも進むべき道を進むことがHanwhaの使命だ」と強調。「私たちが作った衛星が気候変動の観測や安全保障を支え、人類のより良い暮らしに貢献することこそ、Hanwhaが追求する事業の価値だ」と述べた。
Hanwhaによると、同社の宇宙事業ビジョンは1980年代の火薬製造時代にさかのぼり、2021年の「スペースハブ」発足を機に具体化した。キム・ドングァン副会長は当時、エンジニア中心の組織づくりと専門性の強化、全面的な支援を約束したという。
その後、Hanwhaは民間主導によるヌリ号打ち上げの成功をはじめ、月周回機や月着陸機の開発へと事業領域を広げてきたとしている。
今回の視察では、済州・高興・順天・昌原を結ぶ宇宙クラスター構想も示した。
済州宇宙センターは敷地面積3万平方メートル、延べ床面積1万1400平方メートルで、2025年12月に竣工した。Hanwhaは、韓国最南端に位置する立地を生かし、衛星打ち上げに適した角度の確保や安定した落下区域の設定が可能だとしている。
また、衛星の生産拠点と打ち上げ拠点の物理的距離を最小限に抑えられる戦略拠点でもある。国内最大の民間衛星生産施設として、月8機、年間最大100機の生産能力を備えるという。
Hanwha Systemsは2026年からSAR衛星の量産に本格着手する。2023年には解像度1メートル級の衛星打ち上げに成功しており、現在は50cm級と25cm級の衛星を開発中だ。
さらに、地上400キロメートル以下の超低軌道から15cm級の物体を識別できる超高解像度衛星の開発も進めている。
同社は、衛星の開発・生産から打ち上げ・管制、AIによる衛星画像解析サービスまで、済州宇宙センターを中核に一貫したバリューチェーンを構築する計画だ。Hanwha Aerospaceの打ち上げ機技術とHanwha Systemsの衛星技術を組み合わせ、民間主導のニュースペース時代をリードする戦略と位置付けている。
キム会長は「済州宇宙センターは単なる事業所ではなく、Hanwhaの宇宙に向けた大きな夢の現在であり未来だ」と述べた。さらに、「宇宙は、挑戦をやめない者にだけ道を開く」と語った。
その上で、済州宇宙センターが済州をはじめ、高興、順天、昌原など宇宙クラスター地域と連携し、韓国宇宙産業の前進拠点として発展していくよう取り組む考えを示した。社員に対しては、「皆さんの努力の積み重ねが、韓国を世界5大宇宙強国へ押し上げる土台になる」と呼びかけた。