国際決済銀行(BIS)が将来、XRPを「Tier 1資産」に分類する可能性があるとの見方が一部で広がり、価格上昇シナリオを巡る議論が市場で活発になっている。ただ、現行のバーゼル規制では、XRPのような無担保暗号資産がTier 1資産として認められる制度上の道筋は示されていない。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicは7日(現地時間)、Digital Ascension Groupのジェイク・クレイバーCEOがX(旧Twitter)への投稿で、XRPは長期的に世界的な基軸通貨の地位を担う可能性があり、最終的にはBISからTier 1資産として認められる余地もあるとの見方を示したと報じた。
この発言は、暗号資産が既存の金融システムの中でどのような位置付けを得るのかを巡る議論が続く中で出たものだ。
BISのバーゼル規制では、Tier 1資産は銀行の健全性を支える中核的な安全資産とされる。具体的には、中央銀行預け金や高格付け国の国債、現物の金などが含まれる。
一方、暗号資産はこの区分には含まれていない。BISは銀行の暗号資産保有について別の規制枠組みを設けており、資産を「Group 1」と「Group 2」に分類している。
Group 1には、トークン化された実物資産や一部のステーブルコインが含まれ、厳格な償還・担保要件を満たす必要がある。これに対し、XRP、Bitcoin(BTC)、Ethereum(ETH)といった無担保暗号資産はGroup 2に分類され、銀行が保有できる範囲にも厳しい制約が課されている。
それでもXRPの支持者の間では、将来的により高い区分へ再分類される可能性への期待が根強い。クレイバーCEOの発言も、こうした見方を後押しする材料として受け止められた。
この点について、生成AI「Gemini」は、XRPがGroup 2からTier 1資産へ移行した場合、銀行によるXRP活用の位置付けは大きく変わる可能性があると分析した。現金や金に近い扱いとなれば、資本規制上の負担が大幅に軽減される可能性があるという。
Geminiは、こうした制度変更が2026年までに実現した場合、XRP価格は15〜22ドルで推移する可能性があると試算した。
もっとも、現時点でBISの規定上、XRPを含む無担保暗号資産がTier 1資産として認められる公式な仕組みはない。バーゼル・フレームワークでは、この地位は伝統的な金融資産に限られており、暗号資産は高リスク資産向けの別枠で管理されている。
専門家の間では、XRPがより高い区分に移るには、世界の規制当局による制度見直しに加え、実利用の拡大や長期的な価格安定性の実証が前提になるとの見方が出ている。現段階では、XRPのTier 1資産入りはなおハードルが高いとみられる。