JPMorgan Chaseが、Goldman SachsからAppleのクレジットカード「Apple Card」の発行事業を買収することで合意した。米Wall Street Journal(WSJ)が7日(現地時間)に報じた。
対象となるのは、約200億ドル規模の債権残高。WSJによると、JPMorgan Chaseは10億ドル超のディスカウントを織り込んだ価格で取得する見通しだ。両社の協議は約1年に及んだという。
今回の売却により、Goldman SachsはApple Cardを含む個人向け金融事業から事実上撤退する形となる。
Appleは2019年、Goldman Sachsと提携してApple Cardの提供を開始した。Appleユーザー向けに、スマートフォンと連携した決済機能やキャッシュバック特典を打ち出してきた。
一方、Goldman SachsはApple Cardを含む個人向け金融事業で苦戦していた。2020年以降、この分野で約70億ドルの損失を計上。延滞率の高さや貸倒れリスクが収益の重荷になっていたとみられる。
WSJは、信用力の低い顧客の比率が高く、業界平均を上回る損失リスクが価格条件に織り込まれたことで、交渉が長引く場面もあったと伝えている。
買収後も、JPMorgan ChaseはApple Cardの新規会員、既存会員の双方向けに発行を続ける。Appleと共同で、新たな預金口座の提供も検討しているという。既存のGoldman Sachsの預金口座顧客は、JPMorgan Chaseへの移管に応じるかどうかを選べる見通し。移行作業は約2年かけて進める計画だ。