画像=NC AI「VAETKI」の主要ベンチマーク結果

NC AIは1月8日、韓国の基幹産業におけるAIトランスフォーメーション(AX)を支援する独自の基盤モデル「VAETKI」を発表した。MoE(混合専門家)アーキテクチャとMLAを組み合わせることで、KVキャッシュのメモリ使用量を約83%削減したほか、韓国語の主要ベンチマークでも高い性能を示したとしている。

同社が公開したVAETKIは、拡張性を備えたマルチモーダル生成向けの基盤モデルだ。科学技術情報通信部の独自AI基盤モデルプロジェクトの成果として位置付けられており、海外ビッグテック主導のAIエコシステムに対抗し、技術主権を支えるソブリンAIの役割を担うとしている。

VAETKIは、10兆トークン規模の大規模コーパスで学習した。トークナイザー語彙の20%を韓国語に割り当て、古語まで扱える文字処理の仕組みを組み込むことで、韓国語への最適化を進めたという。自社評価では、GPT-OSS-120Bシリーズと比べ、韓国語の主要ベンチマーク3種で平均101%上回る性能を記録したとしている。

グローバルモデルとの比較結果も示した。Metaの「Llama 4 Scout」と比べ、指示追従能力では265%、博士レベルの推論能力では137%高い性能だったとしている。あわせて、回答に至る論理的な過程を示す「think」構造を採用し、防衛、製造、金融など、高い信頼性が求められる分野に最適化したと説明した。

効率面では、MoEアーキテクチャと次世代アテンション技術のMLAを組み合わせることで、従来比でKVキャッシュのメモリ使用量を約83%削減した。企業のAIインフラ運用コストの抑制につながるとしている。

同社はあわせて、100B、20B、7Bのマルチスケール展開も明らかにした。100Bは超高性能モデル、20Bは汎用モデル、7Bはオンデバイス向けモデルと位置付ける。こうした技術力が評価され、米非営利研究機関のEpoch AIが選ぶ「注目すべきAIモデル」の一覧にも選出されたとしている。

NC AIのイ・ヨンス代表は「VAETKIは、韓国の基幹産業がAIを武器にグローバル市場を主導するための戦略資産になる」とコメントした。その上で「独自のドメインOps技術を基盤に、産業現場で価値を生み出すエコシステムを構築していく」と述べた。

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