LG Electronicsのリュ・ジェチョルCEO。写真=LG Electronics

LG Electronicsは、事業の基礎となる競争力の強化と高収益分野へのポートフォリオ転換を通じ、収益性を軸とした成長基盤の構築を進める。リュ・ジェチョルCEOは米ラスベガスで現地時間1月7日に記者懇談会を開き、こうした事業戦略を明らかにした。

リュ・ジェチョルCEOにとって就任後初の記者懇談会となる。リュ・ジェチョルCEOは「産業と競争のパラダイムは、これまでにないスピードで変化している。同じスピード感では主導権は握れない」と述べた。

その上で、「LG Electronicsも従来の延長線上の発想から脱却し、現在の競争環境を冷静に見極め、それを上回るスピードと強い実行力を持たなければ生き残れない」と強調した。

同社は、世界市場の不確実性と需要回復の遅れが長期化しているとみている。米国の関税負担は2025年4月以降に本格化し、2026年にはさらに重くなるとの見通しも示した。

こうした事業環境を踏まえ、同社は本源的な競争力の強化を全社で進める方針だ。本源的な競争力については、品質・コスト・納期(QCD)の競争力と、競争優位につながる研究開発(R&D)および技術リーダーシップと定義した。

今後はバリューチェーン全体で市場の変化に遅れないスピードを確保し、製品力や品質、デザイン、原価構造の改革を進める。この一環として、CEO直轄で全社改革の司令塔を担う「革新推進担当」を新設した。事業領域ごとの目標と進捗をCEOが直接管理する。

成長投資は一段と拡大する。R&Dと技術分野では、顧客価値、事業性、技術競争力の観点から「Winning Tech」を選定し、競争を主導できる技術として育成する方針だ。

同社は、Winning Techに加え、新技術や新規事業に向けた先行テーマにもR&D資源を集中投入する。先行企業とのパートナーシップも広げ、グローバル水準の開発力確保を進める。

一方で、需要鈍化や競争激化といった外部環境の変化に対応するため、事業運営やビジネスモデルの見直しを通じて、収益性の高い事業へのポートフォリオ転換も加速する。

重点分野として挙げたのは、B2B領域の車載やHVAC、Non-HW領域のサブスクリプションやwebOS、オンライン事業のD2Cだ。

車載事業は、2025年に過去最高の実績を達成する見通しだという。高水準の受注残を基盤に成長を続けるとともに、SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)を超えたAIDV(AI中心車両)分野でも主導権確保を狙う。

HVAC事業では、AIDC向け冷却ソリューションを軸に、将来の成長機会を取り込む考えだ。

スマートファクトリー・ソリューション事業は、事業化から2年目の2025年に年間受注額5000億ウォンを達成した。製品とサービスを組み合わせたサブスクリプション事業は、2025年の年間売上高が2兆ウォンを超えた。

webOSプラットフォーム事業も2桁成長を維持しており、堅調に推移しているという。

LG Electronicsはさらに、バリューチェーン全体で市場を上回るスピードと実行力を確保するため、AX(AIトランスフォーメーション)を通じて働き方を再設計する。2〜3年以内に現在の業務生産性を30%引き上げる目標を掲げた。

2026年に計画する設備投資に加え、特許、ソフトウェア、ITなどの無形資産投資やM&Aを含む戦略投資を合わせた未来成長向け投資は、前年比40%超の増加を見込む。

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