SmartPower HDRの画質比較。SDRおよび従来のHDRとの違いを示した画像=Samsung Display

Samsung Displayは1月7日、Intelと共同で、ノートPC向けHDR技術「SmartPower HDR」を開発したと発表した。表示コンテンツに応じてOLEDの駆動電圧を最適化することで、従来のHDRモードに比べて発光時の消費電力を最大22%削減できるという。AI PCの普及が進む中、バッテリー効率の改善とHDR視聴体験の向上につなげる狙いだ。

従来のHDRモードでは、表示するコンテンツにかかわらず駆動電圧を固定していた。最大輝度に合わせて高い電圧を維持する必要があるため、Webブラウジングや文書作成のように、より低い電圧でも動作できる場面でも余分な電力を消費していたとしている。

これに対しSmartPower HDRは、コンテンツごとに駆動電圧を可変制御する。Samsung Displayによると、一般的な利用シーンでは従来のHDR比で最大22%、高画質表示時でも最大17%、OLEDの発光に伴う消費電力を削減できる。

両社は2025年2月に覚書を締結し、同技術の開発を進めてきた。ノートPCのSoCがフレームごとの最大輝度をリアルタイムで分析し、そのデータをOLEDパネル制御用のT-CONに送信する。T-CONはこの輝度データとOPRを基に、コンテンツに適した駆動電圧へ調整する仕組みだ。OPRは、全ピクセルに占める動作中ピクセルの比率を示す。

Samsung Displayのチョン・ヨンウクIT戦略マーケティングチーム長(常務)は、「SmartPower HDRは、HDRの優位性をスペック上にとどめず、実際の利用環境で消費者が体感できる技術だ」とコメントした。その上で、「同技術の高度化を進めるとともに、さまざまなOLED低消費電力技術の開発を通じて、より多くの消費者がノートPCで鮮明なHDRコンテンツを楽しめるようにしていく」と述べた。

IntelでPCエコシステムおよびAIソリューションを統括するトッド・ルウェレン氏は、「ディスプレイはノートPC全体の消費電力の半分以上を占めるため、効率改善に向けた中核領域だ」と説明した。「今回の協業は、視覚体験の革新をさらに前進させるものであり、性能向上と電力最適化の両面で重要な一歩になる」と強調した。

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