信用協同組合中央会(写真=信用協同組合中央会)

信用協同組合中央会は7日、第34代会長を選ぶ。延滞率の上昇や純損失の拡大で経営環境が厳しさを増す中、新たなトップが誰になるのかに関心が集まっている。

中央選挙管理委員会によると、会長選にはコ・ヨンチョル(クァンジュ文化信用協同組合理事長)、パク・ジョンシク(サミク信用協同組合理事長)、ソン・ジェヨン(ナムチョンジュ信用協同組合理事長)、ヤン・ジュンモ(信用協同組合中央会理事)、ユン・ウィス(前信用協同組合中央会対外協力理事)の5人が立候補した。

直選制導入後、複数候補による選挙は今回が初めて。これまでの選挙は現職の再任が焦点となるケースが多く、今回は組合員である理事長らの判断がこれまで以上に重要になる。

次期会長が引き継ぐ経営課題は重い。金融監督院によると、昨年上半期末時点の信用協同組合の総資産は156兆8000億ウォンだった一方、総負債は147兆4000億ウォンに拡大した。上半期の当期純損失は3333億ウォンに達し、延滞率は8.36%、固定以下債権比率も8.53%まで悪化するなど、資産健全性の低下が鮮明になっている。

国政監査では、2020年から昨年までの5年間に61件の金融事故が発生していたことも明らかになった。

健全性悪化の背景には、高金利の長期化と不動産市況の鈍化がある。特に中小の組合を中心に、不動産プロジェクトファイナンス(PF)や自営業者向け融資の不良が積み上がっており、中央会のリスク管理能力や支援機能を巡る課題が指摘されている。

このため次期会長には、象徴的な存在にとどまらず、危機管理の先頭に立つ役割が求められる。各候補の公約も、総じて健全性の回復に軸足を置く内容となっている。

コ・ヨンチョル候補は1959年生まれで、現在は信用協同組合中央会理事を務める。公約の柱に据えたのは、新たなインターネット専門銀行「CUバンク」の設立だ。KakaoBankやToss Bankに対抗する金融プラットフォームの構築を目指すほか、庶民保証基金の設置によって信用貸付を活性化する方針を示した。

あわせて、信用協同組合の統合メンバーシップポイントの整備や、業務分野別のAIエージェント導入も打ち出した。療養病院やシルバータウン、各種福祉・医療事業を含む「信用協同組合福祉タウン」を造成し、新たな収益源を創出する考えも示している。

パク・ジョンシク候補は1958年生まれで、信用協同組合中央会理事。大邱・慶北地域での基盤の強さが持ち味とされる。非対面取引に対応する専担組織を新設し、AIベースの経営評価システムを構築することで内部体制を整える計画だ。不良債権の整理とリスク管理の強化も主要公約に掲げている。

ソン・ジェヨン候補は1963年生まれ。中央会の役割を「支援と調整」中心に再定義する構想を示している。危機対応の専担チーム設置や単位組合との意思疎通強化、不良債権売却の拡大によって、現場の負担軽減を図るとしている。

ユン・ウィス候補は1964年生まれで、信用協同組合中央会の対外協力本部長や対外協力理事を歴任した。与信営業支援の強化を通じて収益基盤を立て直す考えを示している。法制度の改善を前提に、インターネット専門銀行事業やステーブルコイン発行の可能性にも言及し、将来の成長領域の拡大を強調した。

ヤン・ジュンモ候補は1962年生まれで、「信用協同組合銀行」の設立を中核公約に掲げる。AI導入とデジタル革新による競争力強化も訴えており、AI・ビッグデータ基盤の金融詐欺統合対応システムを構築して、信用協同組合への信頼向上につなげる考えだ。

各候補は、不良債権処理などの短期対応に加え、中長期の競争力強化策もあわせて提示している。一部候補は、インターネット専門銀行の設立やステーブルコイン発行など、攻めの成長戦略も前面に押し出した。

第34代信用協同組合中央会長選挙は、7日午後1時30分から大田の信用協同組合中央研修院で実施される。投票には全国の信用協同組合の組合理事長862人が参加する予定だ。

金融業界関係者は「延滞率や損失規模を見ても、信用協同組合中央会は体質改善が急務だ」としたうえで、「次期会長には組合間の利害調整だけでなく、監督当局や市場に説明できる危機管理のリーダーシップが問われる」と話した。

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