サイバーセキュリティ業界で、大手企業を軸としたM&Aの動きが活発化している。米Palo Alto NetworksによるイスラエルのKoi Security買収観測に続き、CiscoがAxoniusの買収を検討しているとの報道も浮上した。
SiliconANGLEは4日(現地時間)、イスラエルメディアのCalcalist報道を引用し、Palo Alto Networksがイスラエルのサイバーセキュリティ新興企業Koi Securityの買収を進めていると報じた。買収額は4億ドル規模とされる。
報道によると、Palo Alto NetworksはAIを活用したセキュリティ機能の強化策の一環として、Koi Securityの買収を検討している。ニケシュ・アローラCEOは最近イスラエルを訪れ、Koi Securityを含む複数のセキュリティ新興企業を買収候補として見極めていたという。
Koi Securityは、イスラエル国防軍出身のセキュリティ専門家らが設立した企業。AIを用いてソフトウェアサプライチェーンの脆弱性をリアルタイムで検知する技術を手がける。
同社のセキュリティエンジン「Wings」は、ソフトウェア構成要素のリスクをリアルタイムで分析する。顧客にはOpenAI、Cambia Health Solutions、Jump Trading、Fireblocksなどが含まれる。
Palo Alto Networksは近年、AIと統合型セキュリティ分野で買収を積極化している。2025年4月にAIセキュリティ企業Protect AIを5億ドルで買収すると発表。7月にはCyberArkを250億ドルで、11月にはChronosphereを33億5000万ドルでそれぞれ買収すると公表した。
一方、CiscoによるAxonius買収観測も報じられた。Calcalistによると、Ciscoは20億ドル規模でAxoniusの買収を進めているという。
2017年設立のAxoniusは、企業内のIT資産や接続機器を一元管理・保護するプラットフォームを提供している。IT部門とセキュリティ部門による資産管理の統合を支援し、既存のセキュリティツールと連携してアタックサーフェスを管理できる点を強みとする。エージェントレスで導入でき、既存のセキュリティ体制では把握しきれない資産も検知できるとしている。
ただ、Axonius側は「Ciscoと買収協議を行った事実はない」として、報道内容を否定した。