暗号資産投資会社のGalaxy Digitalは、2026年の暗号資産市場に関するレポート「26の大胆予測」を公表した。Bitcoin(BTC)については、短期的には方向感の乏しい展開が続く可能性がある一方、中長期では強気見通しを維持し、2027年末までに25万ドル(約3750万円)へ達する可能性があるとした。
ブロックチェーンメディアCoinPostが1月3日付で伝えたところによると、Galaxy Research責任者のアレックス・ソーン(Alex Thorne)氏は、オプション市場の動向を踏まえ、目先の値動きは極めて不安定になり得ると分析した。オプション市場では、2026年6月末時点でBitcoinが7万ドル(約1050万円)まで下落するケースと、13万ドル(約1950万円)まで上昇するケースがほぼ同程度に織り込まれているという。年末についても、5万ドル(約750万円)への下落と25万ドル(約3750万円)への上昇の両シナリオが同程度に意識されているとした。
ソーン氏は、こうした状況について「市場が短期の方向性を見極められていないことを示すシグナルだ」と説明した。その上で、Bitcoinが10万〜10万5000ドル(約1500万〜約1575万円)のレンジを明確に上抜けるまでは、下押しリスクが残ると指摘した。
一方で、2025年を通じて長期ボラティリティが構造的に低下していることや、オプション市場でプットのインプライド・ボラティリティがコールを上回っていることについては、Bitcoinが投機資産から、より伝統的なマクロ資産へと成熟しつつある兆候だと評価した。
Galaxy Digitalは、2026年も機関投資家によるBitcoinの組み入れが広がると見込む。Wells Fargo、Morgan Stanley、Bank of Americaなど大手証券会社では、アドバイザーによるBitcoin提案の制約が緩和され、ポートフォリオ内で1〜4%の配分が認められているという。モデルポートフォリオに1〜2%程度でもBitcoinが組み入れられれば、構造的かつ継続的な資金流入につながる可能性が高いとした。
アルトコインとETF市場についても強気の見方を示した。Galaxy Digitalは、Solana基盤の「インターネット資本市場」の時価総額が、足元の約7億5000万ドル(約1125億円)から20億ドル(約3000億円)まで拡大すると予測した。ミーム中心の投機的な取引から離れ、実際に収益を生む資本市場モデルへの転換が進んでいることを理由に挙げた。
さらに、米証券取引委員会(SEC)による上場基準の緩和を背景に、2026年はアルトコインの現物ETFの投入が本格化すると見込む。2025年にSolanaやXRPなど15本の現物ETFへ230億ドル(約3兆4500億円)が流入したのに続き、2026年には100本を超える暗号資産ETFが上場する可能性があるとの見立てを示した。
ステーブルコイン分野では、既存の決済システムに代わる中核インフラとして定着する可能性があるとした。供給量は年30〜40%のペースで増加し、取引量も主要カードネットワークやACHの規模に急速に近づいていると分析した。2026年初めにGENIUS Actsの規制枠組みが固まれば、市場シェアを巡る競争は一段と激しくなるとみている。
また、2026年までにステーブルコイン市場は多数の銘柄が並立する構図から、1〜2種類の主要コインに集約される可能性が高いとした。少なくとも1社のグローバルなクレジットカード会社が、越境決済の10%超をパブリックチェーン基盤のステーブルコインで処理するとの予測も示した。ただ、この動きはバックエンドでトークン化されたドルとして進むため、消費者が直接意識する場面は限られると付け加えた。
Galaxy Digitalは、2026年について「Bitcoinにとって『退屈な年』になる可能性もある」としつつ、長期的には金に近い価値保存資産としての位置付けが一段と強まるとの見方を示した。