画像=Netmarbleの新作「StoneAge」関連タイトル

韓国のモバイルゲーム市場で、人気IPを活用した放置型RPGが主要ジャンルとして存在感を強めている。かつて主流だった大型MMORPGに代わり、開発効率とIPの集客力を兼ね備えたタイトルが相次いで登場しているためだ。2026年は主要各社が新作投入を予定しており、市場拡大とともに競争も一段と激しくなりそうだ。

2025年下半期には、Nexonの「MapleStory」関連の放置型RPGが大きな成果を上げた。こうした流れを受け、2026年初から主要ゲーム会社が相次いで放置型の新作計画を打ち出している。

◆名作IPを再解釈、新旧ユーザーを同時に狙う

2026年の業界テーマの一つは、旧作IPの再解釈だ。知名度の高いIPに手軽なゲーム性を組み合わせ、原作ファンと新規ユーザーの両取りを狙う動きが広がっている。

Netmarbleは2026年上半期に、「StoneAge」IPを活用した放置型タイトルを投入する予定だ。「StoneAge」は1999年の発売以来、世界で2億人規模の利用者を抱えてきたIPとして知られる。

開発はNetmarble N2が担当する。原作の核となるペット捕獲や搭乗システムを、モバイル向けに分かりやすく再構成したという。

Netmarbleは2023年に「Seven Knights」IPを活用した放置型タイトルで市場性を示しており、今回の新作にも期待が集まっている。

Mgameも、長寿武侠IP「GHOST Online」を活用した放置型モバイルゲームを2026年上半期に公開する計画だ。原作は幽霊モンスターと武侠の要素を組み合わせた独自の世界観を持つ2D横スクロールMMORPGで、20年にわたりアジア市場でファン層を維持してきた。

Mgameは2025年11月にモバイルMMORPG「GHOST Online M」を発売し、人気ランキングで首位を記録した。今回の放置型ジャンルへの展開で、IPの勢いをつなげる考えだ。

Com2uSも2026年下半期のリリースを目標に、「Destiny Child」IPをベースにした放置型RPGを準備している。2024年にShift UpとIP使用契約を結んでおり、開発は子会社のTiki Taka Studioが担う。

同スタジオは「Soul Strike」で開発力を示しており、新作はグローバル市場を主なターゲットに据える見通しだ。原作の強固なファン基盤をどこまで取り込めるかが焦点になる。

2025年に「MapleStory」関連の放置型RPGで成果を上げたNexonは、2026年に「The Kingdom of the Winds」IPの新作を投入する可能性が高い。Nexonは先月、韓国特許庁に「The Kingdom of the Winds」関連とみられる複数の商標を出願した。

2026年は原作「The Kingdom of the Winds」のサービス開始30周年に当たり、記念タイトルの投入が有力視されている。

◆開発効率の高さが追い風、市場参入を後押し

主要各社が放置型ゲーム市場への参入を急ぐ背景には、収益性を重視した判断と市場環境の変化がある。最大の理由は、開発リスクを抑えやすく、効率的に展開できる点だ。

巨額の資金と大規模な人員を要するMMORPGに比べ、放置型RPGは開発期間が短く、比較的少人数でも制作しやすい。業界では、投下リソースに対する収益期待が高い事業モデルとして注目が集まっている。

実際、ヒットすれば大型タイトルに匹敵する収益を見込めることが示され、企業の参入を後押ししている。

知名度の高いIPを活用できる点も大きい。既存IPはマーケティング費用を抑えやすいだけでなく、初期段階でのユーザー流入も期待できる。

2025年末に発売されたNexonの「MapleStory」関連の放置型RPGは、リリース45日で累計売上高1億ドル(約150億円)を突破した。ファン基盤を持つIPと放置型ジャンルの組み合わせが大きな相乗効果を生むことを示した格好だ。

この組み合わせは、ライトユーザーからコア層まで幅広く取り込めるヒットモデルとして定着しつつある。

ユーザーのコンテンツ消費行動の変化も、放置型ジャンルの拡大を後押ししている。短尺で手軽に楽しめる動画やOTTの利用が広がる一方、長時間プレーを前提とするゲームには疲れを感じるユーザーが増えているためだ。

韓国コンテンツ振興院の「2025ゲーム利用者実態調査」によると、ゲームを利用しない主な理由として「利用時間の不足」が44%を占めた。代替活動としては「OTTおよび映像視聴」が86.3%に達した。

接続や操作の負担を抑えた放置型ゲームは、時間に余裕のないユーザーの需要を取り込み、モバイルゲームの有力ジャンルとして浮上している。

◆売上構成比は急拡大、2026年は差別化が生存条件に

データも放置型ジャンルの成長を裏付ける。Sensor Towerによると、韓国のモバイルゲーム市場における放置型ゲームの売上比率は、2020年の1.7%から2024年には16%へと急伸した。

一方、同期間のMMORPGの比率は20%以上低下し、下落基調が続いた。

もっとも、2026年は放置型ゲーム市場の選別が本格化する年になりそうだ。大手各社の参入で市場規模の拡大は見込まれる一方、知名度の高いIPに依存した類似タイトルが乱立すれば、ユーザーの飽きや疲労感が急速に強まる可能性がある。

市場では、単に有名IPを採用するだけでは不十分で、放置型の枠組みの中でも差別化されたゲーム性や利便性を備えた作品だけが生き残るとの見方が出ている。

業界関係者は「2026年は有名IPを前面に出した放置型ゲームが相次ぎ、市場全体のパイが広がる年になる」と指摘する。その上で「IPの知名度に頼るだけではなく、原作の面白さを放置型ゲームの文法に合わせてどこまで新鮮に再解釈できるかが、競争下での生き残りを左右する」と話した。

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