自転車業界ではここ1、2年、新型フレームや新技術を打ち出したモデルへの関心が高まってきた。一方で、自転車専門メディアのBikeRumorは2025年12月31日(現地時間)、2026年に向けて新しい自転車への買い替えを急ぐ必要はないとして、その理由を5つ挙げた。
1つ目は、最新モデルに替えても走りが劇的に向上するとは限らない点だ。ロードバイクやグラベルバイク、マウンテンバイクでは、サスペンション性能や空力性能の進化が訴求されているが、同じライディングポジションと出力条件で見れば、フレーム変更による差は数ワット程度にとどまるという。むしろ、柔軟性を高めるトレーニングやバイクフィッティングによる姿勢改善、コーチングへの投資の方が、レース成績や体力向上につながりやすいとしている。
2つ目は、価格上昇に見合う体感差が得にくくなっていることだ。ここ数年で自転車価格は大きく上昇し、Ultegraクラスのロードバイクは、かつての最上位モデルに近い価格帯に達している。グラベルバイクもプレミアム市場中心へとシフトしており、参入のハードルは一段と高まった。背景には、関税や製造コストの上昇に加え、ディスクブレーキの普及やフレーム設計の複雑化があるとされるが、最終的な負担は消費者にのしかかっている。
3つ目は、中古自転車を選びやすい環境が整っていることだ。新しい1台を探す場合でも、中古市場を検討する価値はある。事前に十分調べたうえで、必要に応じて消耗品を交換すれば、新品より大幅に安い価格で状態の良い自転車を入手できる可能性があるという。BikeRumorは、地域内での取引にはFacebook Marketplaceが、安全な決済による購入者保護の面ではeBayが有力だとしている。
4つ目は、メンテナンスだけでも走行感を大きく改善できる点だ。専門店で総点検と調整を受け、バーテープやタイヤを交換し、変速を見直すだけでも、自転車の印象は大きく変わる。自分で整備を楽しむライダーにとっては、分解や洗浄、再組み立てそのものが楽しみになる。チェーンのように摩耗しやすい部品を適切なタイミングで交換すれば、長期的なコスト抑制にもつながるとしている。
5つ目は、1台で多用途に対応できる自転車が増えていることだ。とりわけグラベルバイクを中心とした多目的プラットフォームは完成度が高まり、舗装路だけでなく、従来はマウンテンバイク向けとされてきた荒れた路面にも対応できるという。複数の自転車を持たずに幅広いライドを楽しみたいのであれば、新たに1台を追加する必要性は以前ほど高くないとしている。