Lotteの辛東彬会長は2日、年頭メッセージを通じて役職員へ成長と革新を呼びかけた。高物価・高金利・高為替の「3高」に加え、地政学リスクや人口構造の変化が続く中、主力事業の体質改善と実行力の強化が必要だとの認識を示した。
辛会長は、今年の経営環境について、グループの主力事業の競争力を改めて問い直す局面にあると指摘した。その上で、質の高い成長の実現には、徹底した自己点検と改善の積み重ねが欠かせないと強調した。
また、自律的な取り組みに基づく差別化された成果の創出を求めた。組織は、構成員が自ら課題を見つけて解決していく過程で成長するとの考えを示し、個人の競争力こそ企業競争力の源泉だとして、従来の慣行にとらわれない発想と行動を促した。
変化への先手対応の重要性にも触れた。受け身の姿勢では成長できないとして、PEST(政治・経済・社会・技術)の観点から変化を予測し、戦略や業務の進め方を点検すべきだと訴えた。
AIについては、中核的な競争力として内製化を進め、その潜在力を活用して変化を主導していく必要があると述べた。あわせて、強い実行力を土台に、主力事業の革新をやり切るよう求めた。
一方で、2025年の成果としては、化学、食品、流通の各事業でグローバル展開の前進があったと評価した。Lotte Chemicalはインドネシアで石油化学コンプレックスを構築したほか、Lotte Wellfoodはインド・プネで新工場を稼働した。Lotteriaは米国とマレーシアに進出した。
ベトナムでは、Lotte Mall West Lake Hanoiがランドマークとしての地位を高めたとした。
その一方で辛会長は、これまで革新の必要性を繰り返し訴えてきたものの、目に見える成果には十分につながっていないと指摘した。計画と実行の隔たりを縮め、今年を持続可能な成長に向けた足場固めの年にしようと呼びかけた。
辛会長は「成長と革新の根幹には、『顧客に提供できる最高の価値を届ける』という誓いがなければならない」と述べた。その上で、「その誓いを実現するために真剣に考え、行動する過程で、当社の本源的な競争力は一段と強固になる」と強調した。
さらに「グループの底力を信じ、挑戦と変化を恐れず、自信を持って前に進み、Lotteの新たな歴史を共に築いていこう」と役職員を激励した。