写真=Reve AI

人工知能(AI)分野で、ビッグテックによるスタートアップ買収とインフラ投資が一段と活発になっている。対象はAIチップ、巨大言語モデル(LLM)、AIエージェント、データセンターまで広がっており、主要各社が成長領域の囲い込みを急いでいる。

なかでも目立つのがNVIDIAとMeta、SoftBankの動きだ。NVIDIAはAIチップのスタートアップGroqの資産を200億ドルで取得した。Groqの取り込みによって、拡大が続く推論AI市場での主導権強化を狙う。

この案件の影響は、AIチップ市場にとどまらないとの見方も出ている。高帯域幅メモリ(HBM)などの高性能メモリや、AIインフラで重要性が高まる冷却技術の分野にも波及する可能性があるためだ。

NVIDIAを巡っては、LLMスタートアップのAI21 Labsについても、20億〜30億ドル規模での買収交渉を進めていると報じられている。AI21 Labsは、オープンソースのLLM「Jamba」を開発した企業だ。Jambaはトランスフォーマーと「Mamba」と呼ばれるニューラルネットワーク構造を組み合わせ、メモリ使用を最適化したことで、データ処理速度が従来アルゴリズム比で2.5倍に達するとされる。

NVIDIAはこれに先立ち、12月上旬にオープンソースのクラスタ管理ソフトウェア「Slurm」を開発するSchedMDも傘下に収めた。AIモデル開発から運用基盤まで、自社の支配領域を広げる動きとみられる。

MetaはシンガポールのAIスタートアップManusを買収した。Manusは、人手を介さずWebブラウザ上でさまざまな作業を実行できるAIエージェントとして注目を集めてきた。AIエージェント分野での競争力強化が狙いとみられる。

SoftBankはAIインフラ拡大に向け、DigitalBridge Groupを40億4000万ドルで買収する。DigitalBridgeはニューヨーク証券取引所上場企業で、1080億ドル規模の資産を運用する。データセンター建設会社Vantage Data Centersや、エッジデータセンター運営会社AtlasEdgeなどを傘下に持つ。

AIを自社開発または活用する国内外のテック企業の動きも続いている。OpenAIはChatGPTの収益源の一つとして広告に注目しているが、具体的な提供形態は明らかにしていない。社内では複数案を検討しているとされ、ChatGPTの回答にスポンサー情報を優先表示する案も俎上に載っているという。SoftBankは、OpenAIへの投資として約束していた400億ドルを全額実行した。

AppleはAIベースのSiriの投入を延期し、AI競争で出遅れた。ただ、2026年にはAI技術を大幅に改善し、巻き返しを図る構えだ。

Naver CloudはJB金融グループと、AI技術を活用した金融サービス革新に向けた業務提携(MOU)を締結した。対象は、光州銀行、全北銀行、JBウリキャピタルの3社。HyperCLOVA XやAICCなどのAI技術を活用したデジタル金融課題の発掘、AI・ビッグデータ・クラウド分野での技術高度化と事業協力、金融特化AIモデルの共同研究・開発などで連携する。

JobKoreaは、創立30周年を機に「AIネイティブ採用プラットフォーム」への転換戦略を本格始動する。自社AIソリューションの高度化とAIキャリアエージェントの商用化を通じ、「成功確率中心の採用」という新たな採用モデルを打ち出す。JobPlanetの買収を契機に、サービス、ブランディング、組織運営全般にAIを組み込んだ「AIネイティブ組織」への転換も加速させる方針だ。

生成AIスタートアップのScatter Labは、AIフィクションプラットフォーム「Zeta(zeta)」の言語モデルをアップグレードした。長編ストーリーでも安定した展開が続くよう、ユーザー体験を強化したとしている。

一方、政府が進める独自ファウンデーションモデル開発事業では、参加する5社の一次評価結果が1月中に公表される予定だ。選定企業5社のうち1社がこの段階で外れる見通し。科学技術情報通信部と情報通信産業振興院は12月末、「独自AIファウンデーションモデル」プロジェクトの一次発表会を開いた。

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