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米Anthropicのジェフ・ブレイク法務責任者は、AIの普及によって法律事務所の従来の時間課金モデルが大きく見直しを迫られるとの見方を示した。反復的な法務業務をAIが代替することで、法務サービスの価値は投入時間ではなく、戦略立案や成果そのものへと移っていく可能性があるという。

米Business Insiderが13日(現地時間)に報じた。ブレイク氏は、法務業界では長年にわたり時間課金モデルの限界が指摘されてきたとした上で、「AIがその前提を根本から変えつつある」と強調した。

同氏は、AIが定型的で反復的な法務業務を担うようになれば、時間単位で報酬を積み上げる従来型モデルは有効性を失うと指摘した。これにより弁護士は単純作業から解放され、より戦略性の高い助言や成果に軸足を移したサービス提供が求められると述べた。

その背景には、既存の時間課金モデルが法律事務所と顧客の利害を一致させにくいという構造がある。企業側は案件の迅速な解決を望む一方、法律事務所側は作業時間が長いほど収益が膨らみやすい。

ブレイク氏は「顧客は効率的な解決を求めるが、法律事務所は案件が大きくなるほど収益が増える。AIはこうしたギャップを埋める」と語った。Liberty Mutualのデイモン・ハート最高法務責任者も、法務サービスの価値は投入時間ではなく、戦略と成果によって測られるようになるとの見方を示した。

IBMのアン・ロビンソン法務責任者も、時間課金モデルでは法律事務所と顧客の利害が一致しにくいと指摘し、AI時代に適した新たな課金方式を検討する必要があると述べた。

ブレイク氏はさらに、AIが反復業務を置き換える中で、法律事務所は新たな収益モデルを模索せざるを得ないと指摘した。その上で、こうした変化に迅速に対応できる法律事務所ほど競争力を高めるとの見通しを示した。

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