TechRadarは3月12日(現地時間)、Anthropicの生成AI「Claude」をより効果的に使うためのプロンプト手法を5つ紹介した。比喩を使った説明から、役割設定、仮想対話、章立てによる分析まで、問いかけ方を工夫することで回答の深さや完成度を高められるとした。
1つ目は、比喩を使って複雑な概念を分かりやすく説明させる方法だ。Claudeは難しいテーマを身近な題材に置き換えて説明するのを得意としているという。
例えば「ブロックチェーンの仕組みをピザ配達と海賊に例えて説明して」と依頼すると、ピザ配達員が注文内容をそれぞれのノートに同時に書き込む場面を通じて、取引記録が分散して共有される仕組みを説明した。誰かが記録を書き換えても他の記録と食い違うため、不正がすぐに分かるという構図も示した。
さらに、各ページに前のページと結び付く秘密コードがある設定を用い、ブロック同士が連なって改ざんを防ぐ原理を、海賊船長の宝の航海日誌になぞらえて説明した。
2つ目は、経済学のような難解なテーマを平易に説明させる使い方だ。「退職した経済学教授が、好奇心旺盛な10代に比喩を交えてインフレを説明して」と依頼すると、金融政策の定義を並べるのではなく、近所のパン屋の価格が需要の増加に応じて徐々に上がっていく物語としてインフレの仕組みを説明した。
続いて、近所のスーパーの値段や10代の週当たりの小遣いを例に挙げ、購買力の低下や固定所得の価値が目減りする点まで分かりやすく整理した。
3つ目は、役割を与えてストーリー性を高める方法だ。「2100年から来た歴史学者が、SNSの台頭を古代文明のように説明して」と依頼すると、SNSプラットフォームを競い合うデジタル都市国家、アルゴリズムを目に見えない官僚、インフルエンサーを、関心を売買する商人階級になぞらえて描写した。
これにより、SNS時代の構造や空気感だけでなく、「つながっているのに孤独」という逆説的な側面まで、物語として浮かび上がらせた。
4つ目は、仮想対話を通じて論点を多面的に掘り下げる手法だ。「アルベルト・アインシュタインとアイザック・アシモフが酒場でAIをテーマに会話する場面を書いて」と依頼すると、計算能力だけでは知恵には至らないとみるアインシュタインと、AIを発見の伴走者と捉えるアシモフの視点を対比させた。
2人の対話を通じて、技術への期待と警戒の両方を描き出し、最終的には機械そのものより人間の判断力が重要だというメッセージへとつなげた。
5つ目は、構造的な分析を引き出す使い方だ。「Netflixが成功した一方で、Blockbusterが失敗した理由を章立てで説明して」と依頼すると、技術に対する認識の違い、ビジネスモデル、企業文化、実店舗の構造的な限界などを項目ごとに整理して示した。
Netflixが技術を事業の中核と位置付けたのに対し、Blockbusterは既存の実店舗事業を補完する要素として捉えていた点を軸に、ストリーミングへの転換に失敗した背景を論理的に説明した。
TechRadarは、Claudeの強みを引き出すには、単に質問を投げるだけでなく、役割や状況、回答の形式を具体的に指定することが重要だと指摘した。求める文脈を明確にするほど、回答の質や完成度は高まりやすいとしている。