POSCO Future Mは3月13日、米バッテリー材料企業のSilaと、先端バッテリー素材の共同開発に向けたMOU(了解覚書)を締結したと発表した。締結式には、POSCO Future Mのホン・ヨンジュン技術研究所長と、Silaのグレブ・ユーシン創業者兼CTO(最高技術責任者)らが出席した。
Silaは、米カリフォルニア州に本社を置くバッテリー材料企業。シリコン負極材を手掛けており、主要自動車メーカーや電池メーカーと連携しながら、EVの航続距離延長や充電時間短縮につながる技術開発を進めている。ワシントン州モーゼスレイクでは、シリコン負極材の生産工場を運営している。
今回の協業では、POSCO Future Mが持つ正極・負極技術と、Silaのシリコン負極材技術を組み合わせ、先端バッテリー素材の性能向上を図る。両社はこれを中核に、次世代電池材料の競争力強化を目指す。
シリコン負極材は、既存の黒鉛系負極材に比べて容量が最大10倍高いとされ、EVの航続距離延長や充電時間短縮への寄与が期待されている。一方で、充放電時に材料が膨張し、構造変形を起こしやすい点が課題だ。両社は炭素ナノ素材技術を活用し、この膨張課題の改善と電池寿命の延長を狙う。あわせて、高コストとされるシリコン負極材の競争力向上に向け、POSCO Future Mの炭素素材技術の活用も検討する。
ホン・ヨンジュン技術研究所長は、先端バッテリー素材の開発に向け、両社が持つ業界最高水準の技術力を結集すると説明した。そのうえで、技術開発にとどまらず、サプライチェーンの面でもパートナーシップを継続的に広げていく考えを示した。