GoogleのAIチャットボット「Gemini」のWeb訪問者数が急伸している。Web分析企業Similarwebの集計によると、2026年2月の訪問者数は前年同月比643%増となり、主要AIチャットボットの中で最も高い伸びを記録した。
ITメディアPhoneArenaが10日(現地時間)、Similarwebのデータを基に報じた。それによると、2026年2月の伸び率は「Grok」が480%増、「Claude」が297%増だった。一方、「ChatGPT」は39%増で、「Perplexity」もほぼ同水準の増加にとどまった。中国AI企業のチャットボット「DeepSeek」は約56%減となり、主要サービスの中で唯一、大幅なマイナスとなった。
もっとも、この統計は各チャットボットのWeb版への訪問者数だけを対象にしたものだ。モバイルアプリやデスクトップアプリの利用は含まず、Google検索結果に自動表示されるGeminiベースのAI要約機能も集計対象外となっている。
このため、今回の数値は検索結果上のAI機能ではなく、利用者がGeminiのWebサイトに直接アクセスしたケースの増加を示すものといえる。Geminiに対する認知度や関心の高まりを映したデータとの見方もある。
AIチャットボット市場では、この数年で競争が急速に激化した。OpenAIのChatGPTがブームをけん引した後、AnthropicのClaudeやxAIのGrokなど有力サービスが相次いで登場している。
初期のAI競争では、Googleは出遅れたとの評価もあった。ただ、Geminiの投入後は検索サービスとの連携やGoogleのエコシステムを生かした統合戦略を通じ、利用者基盤を広げているとの見方がある。
Googleは世界最大級の利用者を抱える検索プラットフォームを基盤に、AI機能の組み込みを段階的に進めている。こうした戦略は、Geminiの新規ユーザー獲得の追い風になる可能性がある。
AIサービスでは、Webとアプリの使い勝手も重要な競争要因となる。利用者はアクセスしやすく利便性の高いプラットフォームを選ぶ傾向があり、Google検索と密接に結び付いたGeminiは、この点で優位性があるとの評価も出ている。
今後のAIチャットボット競争は、モデル性能だけでなく、検索、生産性ツール、モバイルプラットフォームといった周辺エコシステムとの統合が焦点になる可能性が高い。Geminiが足元の伸びを維持し、市場シェアの拡大につなげられるかが注目される。