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デジタル資産基本法の制定に向けた調整が大詰めを迎えている。最大の争点は暗号資産取引所の大株主規制で、政界、金融当局、業界の隔たりはなお埋まっていない。

業界関係者や政界によると、同法案は現行のデジタル資産利用者保護法に続く「第2段階」の立法と位置付けられている。

焦点となっているのは、暗号資産取引所の大株主に対する保有上限の設定だ。金融当局は当初、資本市場の代替取引所規制を準用し、大株主の保有比率を15〜20%程度に制限する案を示してきた。

その後、共に民主党のデジタル資産TFと金融当局の協議を経て、上限を20%としつつ、大株主が法人である場合などに限り例外的に34%まで認める折衷案が有力になっている。法施行後に3年間の猶予期間を設ける案も検討されている。

従来の15〜20%案に比べれば上限は20%に寄る形だが、大株主の保有比率を一定水準以下に引き下げる枠組み自体は変わらない。このため、主要取引所ではガバナンス再編が避けられないとの見方が強い。

その代表例として挙がるのが、国内最大のデジタル資産取引所Upbitを運営するDunamuだ。

Dunamuは、Naver Financialとの包括的株式交換が完了すれば、Naver Financialの100%子会社となる。Naver Financialの主要株主は、ソン・チヒョンDunamu会長が19.5%、キム・ヒョンニョンDunamu副会長が10%、Naverが17%水準に調整されると伝えられている。

この場合、保有上限を法人であるNaver Financialに直接適用するのか、実質支配する個人に適用するのか、あるいは特殊関係者を合算するのかによって、追加売却の規模は変わり得る。

法人が筆頭株主となっている取引所への影響も大きい。KorbitはMirae Asset Consultingが92.06%を保有しており、34%上限が確定すれば大幅な持ち分整理が必要になる。

Bithumbも持ち株会社を通じた支配構造を維持しているため、上限制が導入されれば相応の調整は避けられない可能性がある。Gopaxについても、Binanceの保有持ち分の扱いが再び論点に浮上するとの見方が出ている。

もっとも、実際の影響は最終条文に左右される。大株主の範囲を個人基準でみるのか法人基準でみるのか、特殊関係者の合算範囲をどう定めるのか、既存事業者にどの程度の経過措置を設けるのかは、なお明確になっていない。

この大株主規制を巡っては、違憲の可能性を指摘する声もある。

国会立法調査処は最近、暗号資産取引所の大株主比率の制限が、財産権、職業選択の自由、企業活動の自由、さらに遡及立法禁止の原則と衝突する可能性があると指摘した。

特に、既存大株主が適法に取得した持ち分について、事後的に強制処分や議決権制限を課す場合は、財産権侵害に当たるおそれが大きいと分析した。重大な公益上の理由がない限り、違憲判断の可能性を排除しにくいともしている。

海外の立法例との整合性も論点だ。欧州連合(EU)、香港、シンガポールなどの主要国・地域では、デジタル資産取引所の規制において大株主比率を一律に制限する明確な規定は見当たらず、一定比率以上を取得する際に当局の承認や適格性審査を通じてガバナンスを管理する方式が一般的だと説明している。

国内の資本市場法における代替取引所の保有上限も、設立段階から適用される仕組みだ。すでに運営中の取引所に同じ基準を事後的に適用するのは、規制の文脈が異なるとの分析も出ている。

野党の反発も強まっている。チャン・ドンヒョク国民の力代表は9日の国会セミナーで、暗号資産取引所の大株主規制は過度だとして懸念を表明した。所有構造を人為的に制限すれば、責任経営を損ない、人材や資本の海外流出を招きかねないと主張した。

一方、共に民主党と金融当局は、大株主規制の必要性を崩していない。

取引所は事実上市場インフラとしての性格を持つ以上、特定株主への支配力集中を防ぎ、利益相反を抑える必要があるというのがその論拠だ。ステーブルコイン規制や上場基準の整備、発行主体の責任強化など、第2段階立法をこれ以上先送りできないとの判断もある。

焦点は法案提出の時期にも移っている。共に民主党のデジタル資産TFは、3月中の法案提出を目標に調整を続けている。

ただ、金融委員会による政府案の公表、与党・政府協議、与野党間の意見調整がなお残っており、最終案は提出直前まで修正が続く可能性がある。与野党の合意形成が不調に終われば、共に民主党が独自法案を軸に立法作業を加速させる可能性も取り沙汰されている。

イ・ジュノHana Securities研究員は「制度整備の遅れにより、国内フィンテック企業の事業準備も遅れている」とした上で、「Naver FinancialとDunamuの協業、Mirae Asset ConsultingによるKorbitの持ち分確保など、デジタル資産関連の事業再編が進む中、取引所のガバナンス規制が固まれば、事業戦略全般に影響する可能性がある」と述べた。

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