新世界グループ傘下の女性ファッションプラットフォーム、Wコンセプトがトップを交代し、本業の立て直しに動き出した。Gmarket出身で戦略畑を歩んできたイ・ジュチョル前代表に代え、LFやコーロンで経験を積んだファッション業界出身のイ・ジウン氏を新代表に起用した。29CMに取引額で大きく差を広げられる中、女性ファッションの競争力を改めて高め、収益改善につなげる狙いとみられる。
業界によると、Wコンセプトは3月6日付でイ・ジウン氏を代表取締役に選任した。2025年10月の新世界グループ定期人事を待たない異例の交代で、市場の関心を集めた。会社側は新代表の選任に際し、「Wコンセプト事業の本質であるファッション分野の競争力を強化するため」と説明している。
イ・ジウン新代表はファッション業界でキャリアを積んできた。1972年生まれ。中央大学校衣類学科を卒業後、ミド、LF、コーロンで事業経験を重ねた。2025年9月にWコンセプトコリアへ入社後は、自社ブランド(PB)やスポーツウエアなどアクティブウエアを担当する商品第2担当の常務を務めていた。
今回の人事について業界では、足元の業績と無関係ではないとの見方が強い。新世界グループは2023年、当時Gmarket戦略事業本部長だったイ・ジュチョル氏を代表に据え、収益性の強化を図った。ただ、目立った成果にはつながらなかったとの評価が出ている。
Wコンセプトの営業利益は、2021年に新世界のSSG.comに買収されて以降、停滞が続いている。事業規模の拡大と収益性の改善の両面で、明確な上昇基調を築けなかった。
金融監督院の電子公示システムによると、営業利益は2021年が30億9000万ウォン、2022年が30億8500万ウォン、2023年が580万ウォン、2024年が16億4900万ウォンだった。年度ごとの振れ幅が大きく、安定成長を示せていない。業界では、2025年も厳しい収益環境が続くとみている。
売上高も2021年の1014億ウォンから、2022年は1368億ウォン、2023年は1454億ウォンまで伸びたものの、2024年は1169億ウォンに減少した。成長軌道への定着には至っていない。
こうした状況を受け、同社は主力領域である女性ファッションの競争力強化を最優先課題に据えたとみられる。Wコンセプトは近年、新世界カサのライフスタイルブランド「JAJU」を出店させるなど、ライフスタイル分野をはじめとする非ファッション領域にも事業を広げてきた。
ただ、同社の総取引額の8割超は依然としてファッション分野が占める。このため社内では、ファッションカテゴリーの競争力を改めて引き上げるべきだとの判断が強まった可能性がある。
Musinsa傘下のファッションプラットフォーム29CMの急成長も、Wコンセプトにとって重圧となっている。プラットフォームとしての競争力をどこまで高められるかも、重要な課題に浮上している。
Wコンセプトと29CMは2021年、それぞれSSG.comとMusinsaに買収され、バーティカル型のファッションプラットフォームとして競争してきた。当時は取引額でWコンセプトが29CMを上回っていたが、現在は構図が逆転している。
業界によると、29CMの2025年の取引額は1兆3000億ウォンを突破した。2021年の買収時と比べて約4倍に拡大した計算だ。一方、同時期のWコンセプトの取引額は6500億ウォンにとどまるという。
ファッション専門人材であるイ・ジウン代表の下で、Wコンセプトが本業の競争力を回復し、収益改善につなげられるかが最大の焦点となる。
Wコンセプトの関係者は、「消費者がWコンセプトを利用する理由、すなわち事業の本質であるファッション分野で競争力を失ってはならないとの判断から、同分野の強化に取り組む」と説明した。その上で、「ライフスタイルなど非ファッション領域の事業拡大も継続する」としている。