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歴史評論家のジャン・シュエチン(Jiang Xueqin)氏が、ビットコイン(BTC)は米軍事機関と結び付いたプロジェクトだとする見方を示し、波紋を広げている。同氏はビットコインについて、「究極の監視技術として設計された」「現存する最大の詐欺だ」と主張したが、米政府機関との直接的な関係を示す公開資料は確認されておらず、推測の域を出ないとの指摘が出ている。

ブロックチェーンメディアのBeInCryptoが10日付で伝えた。ジャン氏はこれまで、ドナルド・トランプ大統領の政界復帰や米国とイランの戦争の可能性に言及した講演で注目を集めてきた。北京で教育活動に携わり、イェール大学の出身でもある。YouTubeチャンネル「Prediction History」を通じて発信を続けており、最近はイラン戦争の可能性に触れた過去の発言が再び取り上げられていた。

ジャン氏は過去の動画で、ビットコインは民間主導で生まれた技術ではなく、米国防総省とつながるプロジェクトである可能性があると主張した。

同氏が挙げた論点は主に4つある。1つ目は、創設者とされるサトシ・ナカモトの匿名性だ。ブロックチェーンの構築に必要な資金やサーバ、技術力を踏まえると、個人ではなく国家規模の組織が関与した可能性があるとみている。

2つ目は、米軍の研究機関が革新技術を民間へ広げてきた前例だ。米国防高等研究計画局(DARPA)はARPANETを通じて、現在のインターネットの基盤を築いたことで知られる。

3つ目として、ビットコインの公開型ブロックチェーンは取引の追跡に向いており、監視手段として利用され得ると指摘した。

さらに、米中央情報局(CIA)が秘密工作の資金調達手段としてビットコインを利用する可能性にも言及した。

一方、こうした主張には具体的な証拠が乏しいとの見方が強い。ビットコインのホワイトペーパーは2008年、サトシ・ナカモトを名乗る開発者によって公開された。そこでは、信頼できる第三者を介さないP2P電子現金システムの実現が目的として示されており、国防総省や情報機関との直接的な関係を裏付ける公開資料は現時点で確認されていない。

ブロックチェーンの公開台帳が犯罪捜査や資金追跡に活用されるケースはある。ただ、それだけでビットコインを国家主導の監視プロジェクトと位置付けることはできないとの指摘もある。

ジャン氏はこのほか、キャメロン・ウィンクルボス氏とタイラー・ウィンクルボス氏がFacebookとの和解金を得た後にビットコインへ大規模投資した事例にも触れ、「内部者がビットコインの真の目的を知っていた可能性がある」と主張した。

ただ、この点についても推測の域を出ておらず、初期段階での積極投資だけで国家レベルの陰謀を裏付けることはできないとの反論が出ている。

専門家の間では、ジャン氏の主張は興味深い論点を投げかけてはいるものの、確かな証拠に基づくものではないとの見方が大勢だ。ビットコインの高い透明性が誰の利益につながるのかを議論する余地はある一方、それを直ちに米政府のプロジェクトと結び付けるのは論理の飛躍だと受け止められている。

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