与党・政府は11日、農協内部の不正防止に向けた改革案を公表した。農協グループ全体の統合監査を担う「農協監査委員会(仮称)」を新設するほか、農林畜産食品省の監督権限を持株会社や子会社に広げる方向で制度を見直す。併せて、農協中央会長選の仕組みも改め、金品供与選挙への対策を強化する。
共に民主党と農林畜産食品省は同日、国会で開いた与党・政府協議会で、こうした内容を盛り込んだ「農協改革案」を発表した。
改革案の柱は、監査機能の独立性強化だ。農協グループ全体の統合監査を担う農協監査委員会(仮称)を新設し、現在は中央会内部にある中央会、組合、持株会社などへの監査機能を、別の特殊法人として切り離す方針を示した。
監査委員会は、委員長1人を含む7人で構成する予定だ。
また、コンプライアンス監督担当者の選任では、外部専門家の起用を義務付ける。金品授受や横領などで有罪判決を受けた役職員については、職務停止の法的根拠も整備する。
農林畜産食品省の指導・監督権限も拡大を検討する。現行では中央会と組合に限られている対象を、持株会社と子会社まで広げる案を議論する。中央会や組合などの機関に対し、注意や警告を出せるよう関連規定も整える。
運営の透明性向上に向けた制度改善も進める。持株会社や子会社に対して中央会長らが不当な影響力を行使するのを防ぐため、関連規定に原則を明記し、人事や経営への介入を遮断する。
中央会長らが農民新聞社の会長など他の役職や業務を兼ねることを禁じる原則も設ける。このほか、資金や人事を含む運営全般について組合員向けの情報開示を強化するほか、人事推薦委員会の運営における客観性と公正性の向上、財務健全性を踏まえた会員組合支援資金計画の策定義務化と事前報告も進める。
農協中央会長の選出制度も見直す。組合員の参加を広げることで、金品供与選挙を誘発しにくい仕組みに改める考えだ。
具体的には、組合員による直接選挙制や選挙人団方式を含む複数案について、長所と短所を比較検討する。討論会の導入など選挙運動の見直しに加え、金品供与選挙に関する刑事罰や過料の水準引き上げ、自首者に加え捜査協力者への処罰減免、通報報奨金の拡大といった防止策も検討する。
与党・政府は、これらの立法課題を6月3日の地方選挙前までに取りまとめる計画だ。
ハン・ジョンエ政策委員長は「農協改革関連法案を速やかに準備し、改革案の履行を綿密に後押ししたい」と述べた。