写真=10日の記者懇談会で発言する韓国ケーブルTV放送協会のファン・ヒマン会長

韓国ケーブルTV放送協会(KCTA)は10日、業績低迷が続くケーブルTV業界への支援策を政府に求めた。3カ月以内に制度見直しの方向性が示されなければ、放送発展基金の納付猶予や地域チャンネルの運営義務の再検討を求める構えも示した。

KCTAは同日の記者懇談会で、現在の危機は個別事業者の経営問題ではなく、政策不在が招いた構造的な危機だと指摘した。その上で、政府と業界が共同で参加する政策研究班を立ち上げ、持続可能な制度設計と改善ロードマップをまとめるべきだと訴えた。

同協会は、規制パラダイムの転換、有料放送の持続可能性確保、合理的なコンテンツ対価算定基準、加入者保護と連動したケーブルTVの出口戦略を包括的に検討する必要があると主張した。政策研究班を設け、3カ月以内に政策案の骨子を示すよう求めている。

政府が研究班の構成や制度改善の議論に着手しない場合には、放送発展基金の納付を全面的に猶予するよう求める方針も明らかにした。KCTAは、2024年時点でケーブルTV事業者(SO)の営業利益率が0%台にとどまるなか、売上高の1.5%を一律に徴収する現行制度は重すぎると訴えた。

あわせて、同様の公共的役割を担う地域の地上波放送は、放送広告売上高の区分や売上高の減少幅、当期純損益の規模に応じて基金の減免を受けているのに対し、ケーブルTVにはそうした措置がない点も不公平だと指摘した。

科学技術情報通信部は昨年、放送発展基金の徴収率を1.3%以下に引き下げる案を検討したが、有料放送業務が放送メディア通信委員会に移管されたこともあり、議論は進んでいないという。

協会関係者は「政府内で議論されている1.3%が受け入れ可能な最低ラインだ」とした上で、「SOの事業継続には、少なくとも売上高の0.8%水準まで基金負担を引き下げる必要がある」と説明した。

KCTAはこのほか、地域チャンネルの運営義務に見合う公的支援の枠組み整備も求めた。ケーブルTVのSOは許可事業者として、地域チャンネルの運営や災害・選挙放送などの公共的責務を担っているが、地域放送としての法的位置付けや財政支援がないまま、義務だけが課されていると批判した。

ファン・ヒマン会長は「政府が政策研究班の設置や制度改善の議論に応じなければ、地域チャンネルの運営義務そのものを全面的に見直す」と述べた。

業界の苦境を示す例として、D'LIVEは2014年に2兆3000億ウォンの売上高を計上したが、2024年には1兆5000億ウォン台まで落ち込んだ。営業利益率も同期間に約20%から1%未満へ低下したという。

キム・ドギルD'LIVE代表は、「テレビの影響力が低下するなか、ケーブルTVはIPTV以上に厳しい状況に置かれている」と指摘した上で、「放送事業で最大のコストとなるコンテンツ調達費を事業者側でコントロールできないことが大きな問題だ」と語った。

コンテンツ対価算定基準を巡る議論は数年前から続いているが、依然として業界内の合意に頼っているのが実情だとして、政府レベルで基準を整備する必要があると主張した。

協会は「ケーブルTVはいまも全国で1200万世帯以上が利用する公共プラットフォームだ」と強調した。その上で、「産業基盤が崩れれば、地域情報の流通や災害対応、地域民主主義の基盤まで弱体化しかねない」と訴えた。

さらに「政府が政策の方向性を示さなければ、業界は生き残りのための自助策に踏み切らざるを得ない」として、「いま必要なのは傍観ではなく、責任ある政策決定だ」と強調した。

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