Dexmateのヒューマノイドロボットを産業現場向けに訓練する様子。写真=LG CNS

LG CNSは3月10日、産業現場向けヒューマノイドロボットのハードウェア競争力を強化する一環として、米ロボット企業Dexmateに戦略投資したと発表した。車輪型ヒューマノイドをロボットのラインアップに加え、RFM(Robot Foundation Model)や運用・学習基盤と組み合わせたフルスタックRXサービスの展開を加速する。

今回の投資は、LGのコーポレートベンチャーキャピタルであるLG Technology Venturesを通じて行った。LG CNSによると、シリコンバレーに拠点を置くDexmateは、世界のロボットAI開発企業が研究用の標準ハードウェアとして採用するヒューマノイドロボットを手がけている。

Dexmateのロボットは、人型ロボットとしての作業性能を維持しながら、長時間の安定稼働を実現するため脚部の代わりに車輪を採用した点が特徴だ。車輪ベースの下半身に加え、高速作業に特化した両腕と、ビジョンセンサーで周囲を認識する頭部で構成される。

36自由度以上を備え、精密な両手協調作業に対応する。可搬重量は両腕で約15kg、1回の充電で20時間以上の連続稼働が可能という。二足歩行型ヒューマノイドに比べて下半身の安定性が高く、物流センターや製造工場など幅広い産業現場に導入しやすいとしている。

LG CNSは今回の投資によって、二足歩行型ヒューマノイドや四足歩行ロボットに加え、車輪型ヒューマノイドもポートフォリオに取り込んだ。これにより、多様なロボットハードウェアのラインアップが整ったとしている。

今後は、ヒューマノイドの商用化に必要な「ハードウェア」「RFM」「運用・学習プラットフォーム」を一体化した「フルスタックRXサービス」の提供を進める計画だ。

同社はロボットの運用・学習向けプラットフォームを自社開発しており、ロボット事業に向けた提携拡大や関連投資も進めている。2025年6月には、米ロボットAI開発企業Skild AIに投資し、パートナーシップを締結。産業特化型RFMの高度化を進めている。

また、物流、流通、製造現場のデータを学習したロボットのPoC(概念実証)プロジェクトも複数進行中だという。

LG CNSでスマート物流・シティ事業部長を務めるイ・ジュノ専務は、「今回の投資は、ロボットハードウェアとRFM、プラットフォームを一体化し、大規模なロボット運用を可能にすることで、産業現場への早期展開を図るための戦略的な動きだ」とコメントした。

その上で、「技術検証にとどまらず、現場で直ちに活用できるヒューマノイドロボットの事業モデルを実証し、フィジカルAI時代をリードしていく」と述べた。

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